天皇恐るべし の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
偉大な学者と聞いて読んでみた。時代の兆児で確かに博識の思想家、哲学者、学者なのだろうが、軽すぎる文体には閉口した。結論的には面白かった。 天皇の扱いを、儒教的な側面から述べるとともに、聖書神学的な解釈もしている。神学的なことは良く調べているが、リベラル神学的な学者の見解で聖書を扱っていた。 曰く、君子は放伐されることはなく、放伐されるのはそもそも君子ではない。など、儒教的な命題で本朝の武家政治への移行と絡めて述べている。保元の乱以降は朝廷から徳が去った故の武家政治との事。 それが明治維新によってふたたび天皇親政へと変わる。ここら辺を現人神と聖書の神と絡めて述べていた。 キリスト者としては苦笑したくなる扱いであったが、学問的には鋭い比較なのであろうと思われた。しかしながら当然聖書的ではないけれども…。 皇室の存在が世界的に稀有な存在であるとの認識には同意。星四つ。
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