毛利元就(1) の商品レビュー
毛利家の次男である元…
毛利家の次男である元就の幼少の頃から話は始まる。運命に取り巻かれて、元就は毛利家を継ぐが、尼子と大内に挟まれて画策を図る。
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大内と尼子という二大…
大内と尼子という二大勢力に挟まれた国人領主の姿が描かれています。
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晩年期の元就は老獪さ…
晩年期の元就は老獪さが目立つだけに、青年期のものを読みたい方に。
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幼少期に父を亡くし、命を狙う家臣から見を守るため分家、兄が亡くなった折にはその嫡子、幸若丸を後見する立場となるが、その子も幼くして夭逝してしまう。 百万一心を掲げて家臣団の結束を強め、戦国の非道の中、理想を心に秘め日頃から思慮を尽くして生き抜いていく姿。 戦国の初期にこうした人物が出たことが、驚き。早くに両親と離れている上に、戦経験も無く初陣で華麗な勝利をおさめ、且つ理想やあるべき姿勢を見失わない。 大内義興や尼子経久といった強者には、こうした跡継ぎは生まれなかった。時代の流れ、また子孫の出来不出来とお家の繁栄が、この時代を形作っている。毛利家もまた、今後三本の矢がそれぞれどのような道を辿るのか、見ていきたい。 ひいてはそれが、輝元不出馬の関ヶ原に、大きな影響を及ぼすことになる。
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毛利元就の半生を描いた歴史小説。1964年と古い作品なだけあって分かりやすい人物設定でサクサク読める。周りの者が虫の眼状態のときに一人だけ鳥の眼で俯瞰できる英雄。勧善懲悪で、驕れる者は久しからずの展開。もちろん「三本の矢の教え」も出てくる。中国地方の武将を改めて認識できて面白かった。そういえば「信長の野望」の開始直後に、陶晴敬が大内義隆を倒す謀反イベントがあったなあ。。
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山岡荘八は初読だが、なかなかおもしろい。 十歳にして父を失い、城主となった元就こと松寿丸。だが家臣の裏切りで領地を奪われる。兄も謀殺され、その嫡男も早世。聡明な元就は家臣団をまとめ「百万一心」を合い言葉に、宿敵武田元繁を滅ぼし、大内と尼子が二分する中国で着々と勢力をひろげる。 一巻は本家の家督を二十七歳にして正式に継ぐ。そして大内側に与して、尼子と対立するまでの四十代に。かなり駆け足気味で話がすすむ。 彼も井伊直弼とおなじく埋もれ木の人材だったのだろう。彼は決して最初から野心を抱いていたわけではなかったし、ただ戦国の世に安寧をもたらしたかった。 愚弟を失った悲劇が、あの三本の矢の伝説を生んだのだろう。
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ちょっと地味だが、「3本の矢」の話は、有名。中国地方の大名。関が原の戦いで敗れたが、残る。最近は、戦国BASARAで有名かもしれない。
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応仁の乱から三十年。日本国中手のつけられぬほどに乱れ、文字通り乱世であった。 中国地方もまた、山口の大内義興が前将軍足利義尹を擁して上洛を狙い、出雲では尼子経久が守護を追放して月山富田城を奪い、山陰一帯に基盤を作っていた。 その二大勢力の間に揺れる小国・安芸の毛利家の次男として生...
応仁の乱から三十年。日本国中手のつけられぬほどに乱れ、文字通り乱世であった。 中国地方もまた、山口の大内義興が前将軍足利義尹を擁して上洛を狙い、出雲では尼子経久が守護を追放して月山富田城を奪い、山陰一帯に基盤を作っていた。 その二大勢力の間に揺れる小国・安芸の毛利家の次男として生まれた松寿丸。 しかし母の病死に続いた父・弘元の突然の死が彼の幸福な時代に終止符を打つ。 毛利本家の家督を継いだ兄・興元は都に出仕したまま戻らず、松寿丸は十歳にして孤児の城主となるが、将軍家を二分する戦の風は彼の幼い首にも容赦なく吹きつけ、命を奪おうとする――。 一巻では元就の前半生、重なる身内の不幸と家臣団の裏切り。そして松寿丸を必死に守り育てる、父の側室・杉の方と一部の心ある家臣の奮闘から毛利本家相続まで。当主の早世が続き、家臣団が分裂する毛利領を狙う各軍との戦いが描かれています。 童門先生版ではその境遇から世を拗ねた人間不信の子供に描かれていた松寿丸ですが、山岡先生版ではからりと無邪気な甘え上手な子に……!! 武士嫌いの杉の方の心も奪ってます。 でも、ある程度成長してからは苦労のせいか随分慎重派に、そして理想と目的を持って戦う武将になりました。 しかしこの山岡先生版、歴史的資料とは一致しない部分が多数あります。作中での経過年数とか年齢の計算がおかしい…かな? と思うところも。 歴史に題材をとった「創作」と割り切って読むのがよろしいかと。
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毛利元就は謀略では無く百万一心で 中国地方の覇者になったのだ!という話。 家康公だったらさっさとやる所を 謀略!謀略!とにかく謀略!で、 毛利元就公が難局に対処し、 全二巻だから駆け足で話が進む。 「皇国史観」と「正義は勝つ」の山岡節で、 読む人を選ぶかも知れないけど、 人物...
毛利元就は謀略では無く百万一心で 中国地方の覇者になったのだ!という話。 家康公だったらさっさとやる所を 謀略!謀略!とにかく謀略!で、 毛利元就公が難局に対処し、 全二巻だから駆け足で話が進む。 「皇国史観」と「正義は勝つ」の山岡節で、 読む人を選ぶかも知れないけど、 人物関係や当時の情勢が分かりやすく、 毛利元就初心者にとっては良い本。
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