忘れ得ぬ芸術家たち の商品レビュー
毎日新聞の美術記者だった著者が、当時の取材などを通じて出会った芸術家たちについて語ったエッセイなどをまとめた本です。 河井寛次郎については、「私は氏の人となりに魅了されてしまった」と著者は語り、「氏は芸術家という言葉がきらいで、陶工とか職人とかいう言葉が好きだったが、しかし、氏...
毎日新聞の美術記者だった著者が、当時の取材などを通じて出会った芸術家たちについて語ったエッセイなどをまとめた本です。 河井寛次郎については、「私は氏の人となりに魅了されてしまった」と著者は語り、「氏は芸術家という言葉がきらいで、陶工とか職人とかいう言葉が好きだったが、しかし、氏くらい芸術家らしい真の芸術家は、そうざらにはなかったと思う」と述べて、河井との思い出が著者にとってかぎりなく美しいものとして回想されています。 これに対して、画家の橋本関雪については、著者はその作品にもそのひとにも、やや親しみにくさを感じていたことが語られています。そうした著者のえがく橋本は、やや滑稽さを感じさせるところがあるものの、臆病さを内部にかくしながら美の世界に生きたそのすがたは、やはり芸術家であると思わされます。 「安閑天皇の玉碗」と「白瑠璃碗を見る」はどちらも、安閑陵出土の玉碗と、まったくおなじかたちの「玻璃碗」をめぐるエッセイです。敦煌遺跡から発見された文書にロマンを感じて、それを一冊の長編小説にまとめたこともある著者らしい感性が、率直に示されているように感じられます。
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この小説は、普通の小説とは形態は違います。 この小説が、発売するまで著者が取材した芸術家たち個人などを著者目線と取材した当時の政治情勢も交えて書かれています。 また、収録されている芸術家たちは「河井寛次郎」「荒井寛方」「橋本関雪」「前田青邨」「国枝金三」「上村松園」など多く書かれています。
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情報科教員MTのBlog (『忘れ得ぬ芸術家たち』を読了!!) https://willpwr.blog.jp/archives/51477312.html
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