北アルプス乗鞍物語 の商品レビュー

長沢武【編著】

2020/03/20

昭和初期～後期の乗鞍岳とその麓の暮らしや文化、当時の出来事を回想的に詳細に綴って紹介してくれている一冊。

今では松本から上高地～安房峠～平湯と抜けて飛騨の高山まで通じる舗装道路が整備されているが、その道は険しい山肌を縫うような道で、当時の村々の奥深さが容易に想像できる。そういった非常に厳しい暮らしの中での生き残る知恵がぎっしる詰まっているのが本書で、読みながら「なるほど～」と唯々頷くばかりだった。

わずか100年前の事だと思うと何だか感慨深いものを感じる。本書を読んで久しぶりに乗鞍岳に登りたくなったことは言うまでもない。（近々絶対行くぞー！）