むかし・あけぼの(上) の商品レビュー
久々に再読。やはり面白く、胸を打つ。 細やかな感性を写しとると同時に、別れの物語でもある。実際の清少納言がどんな人物だったのか、そんなことは些細な問題で、作者の枕草子への愛が伝わってくる。 (2013.2)
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千年も昔の平安時代。 上層階級の人々の豪奢な生活がありありと目の裏に浮かびます。 機知に富み、繊細さもあわせ持つ清少納言の(というよりも田辺聖子さんの)豊かな感性。 「ここに わたし います 生きて います はかなくも なつかしい 秋にのこる 汗の香 ・・・・・・あなたは どこに おわしますか」 一番心に残った言葉です。
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清少納言は殆ど知らなかったのだけれど、この小説によって大好きな古典人になった。なんと生き生きと描かれていることか!そして主人と女房との強い信頼関係も深く知ることが出来た。
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高校生の頃の愛読書の一つでした。清少納言がすごく生き生きと魅力的に描かれていて、1000年の時の隔たりがあっても、感性・感情が共通するものがあるんだということが驚きでした。源氏物語の恋愛の面倒くささのない、さっぱりしたところが、高校生の自分にフィットしていました。
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枕草子は漫画版と桃尻語訳しか読んでない(我ながらどうかと思う)けどこれが一番性格悪い!政治、噂、性、見栄、意地、侮辱、虚栄、人間の嫌なところてんこ盛り!原作もこんななの?千年も前からこんなならうんざり。でもやはり田辺聖子は面白い!巧いですね〜。でももう落ちぶれてくだけなのは目に見...
枕草子は漫画版と桃尻語訳しか読んでない(我ながらどうかと思う)けどこれが一番性格悪い!政治、噂、性、見栄、意地、侮辱、虚栄、人間の嫌なところてんこ盛り!原作もこんななの?千年も前からこんなならうんざり。でもやはり田辺聖子は面白い!巧いですね〜。でももう落ちぶれてくだけなのは目に見えてるから下は読まないかな。
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さすがはお聖さん。文章がきれい。でも時代や人物名が難しいのか、何回も人物の説明が出てくる。連載ものだったのかな。
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平安にハマるきっかけを作ってくれた本。”人間って、なんて愛おしいんだろう!生きることって、なんて面白いんだろう!”というのは田辺女史の人生観でもあるらしく、文章が生き生きしている。
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一千年前のワーキングウーマン&エッセイスト・清少納言。彼女の生きていた王朝時代と現代は、感覚的にかなり近いのに驚きさえ感じます。コレを読めば、古文がもっともっと身近になること請け合い。
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古典「枕草子」を現代風な語り口に。どうやら田辺さんと清少納言は共通点が多くあるようで(よそ腹の子供を育てた事とか)田辺さんの一面も垣間見られる気がします。その感覚は、現代とちっとも違ってなくて、共感する部分が多くて驚きます。それから、藤原道隆(道長の兄)一家の栄華物語でもあります...
古典「枕草子」を現代風な語り口に。どうやら田辺さんと清少納言は共通点が多くあるようで(よそ腹の子供を育てた事とか)田辺さんの一面も垣間見られる気がします。その感覚は、現代とちっとも違ってなくて、共感する部分が多くて驚きます。それから、藤原道隆(道長の兄)一家の栄華物語でもあります。同時に読みたい本→永井路子「この世をば」
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古典強化お薦め品その4。 日本三大随筆に数えられる枕草子を、大胆にも小説として翻案。筆者である清少納言をこれほどまでに生き生きと魅力的に描ける作家もちょっといないのではないでしょうか。文字通りに1000年の時を越えて、 「好きと嫌いをはっきり言える、自我の強いヤなおばさん。だ...
古典強化お薦め品その4。 日本三大随筆に数えられる枕草子を、大胆にも小説として翻案。筆者である清少納言をこれほどまでに生き生きと魅力的に描ける作家もちょっといないのではないでしょうか。文字通りに1000年の時を越えて、 「好きと嫌いをはっきり言える、自我の強いヤなおばさん。だけど自分の憧れであった定子中宮に対しては、純真に真心を捧げつくした」 清少納言の生きざまが、欠点も長所も含めて鮮やかによみがえってきます。
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