菜根譚 の商品レビュー
ネットでは、松下幸之助や田中角栄や野村克也が読んでいたような話が出てきます。が、若い頃から読んでいたからビッグになれたなんてことでは多分なくて、行くところまで行った人のデトックス的な効果があったんじゃないかというような気がします。 私のような人生半分過ぎてしまった並の人間は、学ん...
ネットでは、松下幸之助や田中角栄や野村克也が読んでいたような話が出てきます。が、若い頃から読んでいたからビッグになれたなんてことでは多分なくて、行くところまで行った人のデトックス的な効果があったんじゃないかというような気がします。 私のような人生半分過ぎてしまった並の人間は、学んで人生に活かすとか大層なことは考えずに、ときどき心に感じる、気に入った句を見つけるのがよさそう。
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自己啓発用に読んでみました。 穏やかな生活を送るための処世術がいろいろもの難しく書かれている。 参考になる箇所も随所に見られるけど、ビジネスマン向けではないことは確か。
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人生訓がまとめられている。ストーリーがあるわけではないので、ダイナミックな起承転結があるわけではなく、あまり心には響かなかった。心の状態により、感じ方が変わる本だとも思ったので、人生の転期で読むと吉、という感じである。
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中国の明代(1600年代ごろ)に書かれた処世術の古典的名著。 著者は洪自誠という科挙試験に合格し、官僚になったもののそののち在野の儒学者となる人物によって書かれた。 その時代は彼の所属していた学派が当時の皇帝から迫害に会い、仲間も殺されてしまうなど彼にとっては生きるに非常に厳...
中国の明代(1600年代ごろ)に書かれた処世術の古典的名著。 著者は洪自誠という科挙試験に合格し、官僚になったもののそののち在野の儒学者となる人物によって書かれた。 その時代は彼の所属していた学派が当時の皇帝から迫害に会い、仲間も殺されてしまうなど彼にとっては生きるに非常に厳しい時代だった。そんな人の書く世渡りの術なので綺麗事でなく必死の現実味を帯びてくる。 明時代は仏教・儒教・道教が共存していた時代であり、本書は東アジアで親しまれている以上3つの思想哲学をバランスよく取り入れている。 ちなみに 儒教・・リーダーや為政者のための哲学・処世術 道教・・民衆の生き方指針 仏教・・苦しみからの解放 と各々に特色があるため、3つを組み合わせることでいつの時代でも応用が利くものになっている。 また、本書は日本語訳がとても平易でわかりやすい。 パッと見分厚いが、大半が原文のため、日本語訳だけ追いかければそんなに労せず読める。 また、普段使う日本語の一部が菜根譚が元になっているのも見つけられて面白い。 以下、いいなと思った考え。 ・長生の道は一歩譲るところから ・義侠心・純心をもって生きる ・欲望には溺れず、道理にはしり込みするな ・ほんの僅かばかりの違いが、千里のように違うように見える ・他人にしたことは忘れて、された恩義は覚えておかねばならない。怨みも忘れ去らねばいけない。 ・人間の身上には満足もあれば不満足もある。どうして自分だけいつも満足な状態にあれようか ・本当に清廉潔白な人には、清いという評判は立たないものである ・善い事をしてもそれを他人が知ってくれるようにと焦る人は、善を成してもそれが悪の根源になる ・ただ喜び楽しむ心を育てるのみが幸福を招く根本になる。災禍は殺気立った心の働きを取り去ることでしか遠ざけられない ・楽しんだり苦しんだり、磨き合った結果が最高に達して幸福は成就する。そういう幸福しか継続しない。 ・それが過ぎてしまえば、それに従って心は無になる ・苦しい環境の中にあっても、心が楽しむことが出来れば、それでやっと本来の心の真実を知ることができる ・せっかく生まれたのだから、生まれてきたという楽しみをぜひ知らなければならないし、せっかくの人生を無意義に過ごしてしまうという心配も持たねばならない ・表面に現れる悪事の禍は小さく、隠れた悪事は禍が大きい。表面に現れる善事は大したことなく、隠れた善事は良い結果も大きい ・人徳を高くするには心を広くせよ。そのためには考え方を向上させよ。 ・反省は己を養い、叱責は己を傷つける ・毀誉褒貶はその人の立場・見た目にすぎず、その人自身は関係ない ・客観的判断と主体的行動 ・富貴の時には貧乏人の苦痛を知り、壮健な若者は年老いた人のつらさを忘れないようにすべき ・思い通りにならないからといって心痛めてもいけないし、思い通りになったからといって喜んでもいけない ・思い通りにいく事を楽しみとすれば、かえって楽しみの心にひきづられ苦しみに追い込まれる。反して思い通りにいかない事でも楽しみにできれば、苦難も楽しみにできる ・色細やかで若々しく美しいのは、あっさりとしていつまでも続くものに及ばない。早く成長するものはじっくり成就するものに及ばない ・今すぐ休止しようと思えば、いつでも休止できる。だが適時を求めれば適時はいつまでもこない ・色欲は病気になった時を思えばすぐに冷め、名誉や利益も死を思えば儚さに気づく ・老人になった気持ちで若い人を見ると功名心を消せる。 ・去るも留まるも自由自在 ・それはいずれも大したことではない ・自分が主体となり、外物を自由に使いこなし、外物に自分が使われないようにする ・仏法の「縁起」と儒教の「素位(分相応に力を尽くす事)」は人生を生きる上で大切なものである。 完全であることを求めれば、あらゆる欲望の糸口が起きる。
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中国古典の名言のベクトルは、「自身の外」に向かっている。 つまり、それは、どう生き抜くか?に集約される知恵だが、 それは、中国の歴史を見れば、容易に想像がつく。 戦争に次ぐ戦争、虐殺に次ぐ虐殺、政変に次ぐ政変、 異民族の侵略に次ぐ侵略、中国の歴史を知れば、 「本当に明日どうなる...
中国古典の名言のベクトルは、「自身の外」に向かっている。 つまり、それは、どう生き抜くか?に集約される知恵だが、 それは、中国の歴史を見れば、容易に想像がつく。 戦争に次ぐ戦争、虐殺に次ぐ虐殺、政変に次ぐ政変、 異民族の侵略に次ぐ侵略、中国の歴史を知れば、 「本当に明日どうなるか、わかない」状況で、 中国人は、どう生き抜ぬくかを、考え続けてきた。 4000年の歴史で、戦乱がなかった年は、300年ほどと言われている。 ほぼ毎年、大陸のどこかで戦争があった。 それは今も変わらない。 菜根譚は、中国古典の中では、非常に珍しく、 ベクトルが「自身の内側」に向かっている。 それは、仏教や道教の考え方が、色濃く反映されているからだろう。 中国でも、菜根譚は有名だが、日本ほど読まれていない。 おそらく、内容が、「緩い」からだろうと思う。 日本で一番、兵士が死んだ合戦は関ヶ原である。 およそ4~5000人と言われている。 中国では数万人規模、数十万規模で兵士や、そして民間人が死んだケースは、 無数にある。主戦場が、城内という普通だった。 負けたら、財産はすべて没収、敗者側の皇帝は、親族含めて、一人残らず殺される。 よくて奴隷だった。民衆は女性は慰めものにされ、男性は奴隷か、殺され、 子供もそうだった。 菜根譚を読み続ければ、 自分の生活を精神的に豊かにするヒントが、 たくさん散りばめられている。 若い人は、おそらく、ピンとくるような内容は少ないと思うが、 年をとれば、とるほど、内容が染み入り渡る。 日本の政治家、多くの文化人に愛されたのも非常に頷ける。
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人生訓というのだろうか。生きていく上での心構えがかかれている。常に自分に厳しく、オモテウラなく生きていく感じかな。こういう本は手元に置いて、日々読み続けるのがいいだろう。ま、図書館で借りたので返しちゃいますが。
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よく整った文言が並ぶのですが、整い過ぎていて、途中で飽きて、読むのをやめました。 中国の古典に見られる説得のための逸話の類が無く、面白みに欠けると思います。 座右の銘になりそうな言葉を探すにはちょうどいいかもしれません。
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もう1個別の出版社のを持っていますがこちらの方が原文に沿っている?からか難しい印象… 少しずつ読んでます。私にはまだよくわからないことが多い…(笑) ここに書かれていることが腑に落ちる日が来ることを楽しみにしています…(*^-^*)
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人生訓がいっぱい。基本的に老荘思想に基づいた暮らしをよしとするようで、自然の中で素朴に生きることに重きをおいている。それにしても説教くさくはあるが、人との関わり方や心がけなど、現代でも通用することばかりなので、時々何気なく開いたページに書いてある内容をスピリチュアルメッセージ的に...
人生訓がいっぱい。基本的に老荘思想に基づいた暮らしをよしとするようで、自然の中で素朴に生きることに重きをおいている。それにしても説教くさくはあるが、人との関わり方や心がけなど、現代でも通用することばかりなので、時々何気なく開いたページに書いてある内容をスピリチュアルメッセージ的に使ってます。
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【1回目】非常に噛みごたえのある一冊で、まずはタイトルや訳文のみ読み、大まかな内容把握。とても全身で受け止める事が出来ない程の清麗さ、達観した物事の捉え方であったが、読了後ある種の清々しさを感じた。自身の心の受け止め方、人、事象、物との関わり方を考え直させる素晴らしい一冊でした。...
【1回目】非常に噛みごたえのある一冊で、まずはタイトルや訳文のみ読み、大まかな内容把握。とても全身で受け止める事が出来ない程の清麗さ、達観した物事の捉え方であったが、読了後ある種の清々しさを感じた。自身の心の受け止め方、人、事象、物との関わり方を考え直させる素晴らしい一冊でした。より深く知る事が出来るよう、繰り返し読み直しします。
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