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冬の花びら の商品レビュー

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2015/04/20

中谷宇吉郎記念館に行きたくて石川県は加賀温泉まで行きましたが、たまたまその日は休館日。泣く泣く帰ってきました。この本を読んで、絶対もう一度行きたくなりました。中谷先生は寺田寅彦先生の弟子にあたるのですが、北海道で雪の研究をされ、自然をそのままの形で受け入れようとされました。私は、...

中谷宇吉郎記念館に行きたくて石川県は加賀温泉まで行きましたが、たまたまその日は休館日。泣く泣く帰ってきました。この本を読んで、絶対もう一度行きたくなりました。中谷先生は寺田寅彦先生の弟子にあたるのですが、北海道で雪の研究をされ、自然をそのままの形で受け入れようとされました。私は、確か物理学科の大学生の頃、中谷先生の雪の本を読んで、感動した覚えがあります。雪の結晶にこんな多くの種類があるということ、そしてまた、中谷先生が寒い中、結晶がとけてしまわないように、外でふるえながら顕微鏡をのぞいていたこと。その研究に対する姿勢にとても感動しました。その後の人生についてよく知らなかったのですが、海外にも出られており、とくにグリーンランドでの氷の研究は、また苛酷な環境の中でのお仕事ということで驚きました。そして、あの大陸移動説を唱えたウェーゲナーもグリーンランドで研究をしていて、吹雪にあって帰らぬ人となったという話もこの本で知りました。伝記ものを読むといつも思いますが、後世に残るような仕事をされた方の生き様は、本当に読んでいてわくわくドキドキするものです。自分にはできないことを疑似体験できるからだと思います。ちなみに本書の著者は石川県の出身で、中谷先生の後輩にあたるのだそうです。小中学生向けに書かれたものと思いますが、中谷先生の人となりが本当に見事に描き出されています。

Posted byブクログ