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中国思想史(下) の商品レビュー

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2012/07/06

 山下龍二著『孔子を語る 下』は1994年の出版。本欄に登録するにも、なかなか難しいようだ。  『孔子を語る 上』に続く本巻は、儒教の本邦伝来と本邦での受容構造を示す。  「四書五経」という言葉をそらんじてきたが、正確には「五経四書」であることを知る。  五経をそらんじて書経、...

 山下龍二著『孔子を語る 下』は1994年の出版。本欄に登録するにも、なかなか難しいようだ。  『孔子を語る 上』に続く本巻は、儒教の本邦伝来と本邦での受容構造を示す。  「四書五経」という言葉をそらんじてきたが、正確には「五経四書」であることを知る。  五経をそらんじて書経、詩経、易経、礼記、春秋。四書を大学・中庸・孟語・論語とならび、学・庸・孟・論と整理し、前者を聖書で申すと旧訳、後者が新訳に「当たる」とある(8p)。  孟子の革命論は本邦の国情にあわず、親しまれなかった(同)。重視したのは程明道、程伊川であるという。程の二人は理解している。  「陽明学」、「朱子学」と受け継がれ、我が国では中江藤樹・熊沢番山・荻生徂徠・本居宣長・吉田松陰と継承。  このあたり、浄土教継承の七高僧の系譜を思い出しながら読んだ。  一読では難解。しかし、思想構造の緻密化の観点で、図式化して読むと、なんとかなるか。(MHKこころを読む 日本放送出版協会 1994年)。

Posted byブクログ