裂けて海峡 の商品レビュー
なんともやるせない物語。 つつましく小さな会社を経営していた男が、己の矜持を守るために掛け違えたボタン。それが終末への序章だった。 望むと望まざるとに関わらず、主人公長尾に振りかかる災厄の数々。徒手空拳で立ち向かう彼と彼を慕う女性2人の姿が痛々しい。 正に昭和の男と女の物語だ。 ...
なんともやるせない物語。 つつましく小さな会社を経営していた男が、己の矜持を守るために掛け違えたボタン。それが終末への序章だった。 望むと望まざるとに関わらず、主人公長尾に振りかかる災厄の数々。徒手空拳で立ち向かう彼と彼を慕う女性2人の姿が痛々しい。 正に昭和の男と女の物語だ。 そして空虚感漂うラストの三行は今なおシミタツ作品の中でも金字塔として残る名文とされている。復刊された新潮文庫版よりオリジナルのこっちの方が断然好きだ。
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熱き主人公。 「天に星。 地に憎悪。」 南溟。八月。わたしの死。」 このラストへ突き進め
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