七つの海(1) の商品レビュー

岩泉舞(著者)

2016/05/22

キリのいいエントリでは、私が主に10代の頃に強い影響を受けた作品を紹介しています。1100エントリ目は、岩泉舞の短編集「七つの海」を取り上げる。岩泉舞は、1990年前後に、ジャンプ本誌と季節増刊号でときどき短編を描いていた漫画家である。もともと寡作な漫画家であり、さらに1995年以降はまったく作品を残しておらず、本来なら忘れ去られていてもおかしくないのだが、かなりの数の漫画ファンは「消えていった奇才」として記憶に留めている。その証拠に、「岩泉舞ってどうなったの？」という話題が、今でもネット上で繰り返されている。生涯作品が10編に満たない漫画家としては、極めて異例のことであろう。
短編集「七つの海」は、岩泉舞が残した唯一の単行本であり、６編の短編が収録されている。それぞれの作品において、少年の勇気と友情と成長を描いたストーリーは、当時の少年漫画の中でずば抜けて優しい雰囲気を醸し出しており、その点が今でも多くの人の記憶に残っているのだと思う。
この短編集の中で、私は「COM COP」（および「COM COP 2」）という作品がとても気に入っている。私は、高校生の頃まで、大好きな漫画作品の中に自分を投影して、頭の中で空想の作品を展開するということを、無意識かつ自然に行っていた。空想には、自分をオリジナルな存在として漫画の中に投影するパターンと、自分が特定の登場人物になりきるパターンがあり、「COM COP」は、後者のパターンで空想を膨らませた唯一の作品である。「COM COP」の空想ストーリーの中で、私は、コム＝コールマンという、剣をもった緑髪の警官になりきっていた。きっとこの警官には、私の理想とする少年像と青年像が凝縮されていたのだろうと、懐かしく思い返している次第。

2011/04/21

週刊 少年ジャンプらしい漫画が盛りだくさんの岩泉舞短編集です．

どの作品もワクワクする少年漫画の王道を行くような作品です．
絵柄が若干古いかも知れませんが，小学生の甥っ子や姪っ子もお気に入りの単行本になっています．

単行本未収録の作品もいくつかあるので，いつか日の目を見ることがあればと思っています．

2009/10/13

小学生のときジャンプで読んだ読み切り。
表紙を見た瞬間に記憶がよみがえって
思わず購入してしまいました。
それだけ心に残る作品だったんだなー、とくに「コムコップ」。

2009/10/04

デビュー作「ふろん」に限る。絵柄やテイストは80年代流行ラブコメの影響がモロだけれど、ストーリーとあいまって芸になっている。デビュー作だからか妙にコマを意識した作りも魅力。
少年漫画然とした凡作を挟みつつ表題作で作者のスタイルは一応の完成を迎えるものの、優等生過ぎて食い足りない部分も。若さ故か、全体的に台詞や比喩がいいかげん。
半引退状態が続いているみたいだけど、三十路越した作者の今の作品を読んでみたい。

2009/10/04

ジャンプに掲載される読み切り作品なんてその後連載にでもならない限り、
大概次の週には忘れてしまっているのに、これは、この人の作品は別でした。

古い作品なので今見ると確かに絵に古さはありますが、
どの作品も大好きなお話ばかりです。

『ＣＯＭ ＣＯＰ』を全話読み直したいので短編集２を待ち望んで幾星霜…。
まだ望みを捨て切れないでいられるくらい、良い作品ばかりです。

2009/10/04

どうしても忘れられない漫画。
特にコムコップは、長期連載でたくさん読みたかったです。
短編集が単行本として世に出ただけでありがたいのですが、できれば未収録作品全て合わせて、全集として出版して欲しいです。

2010/04/25

‘素敵な大人になってね’

子供の時に、この漫画に出会えてて良かった・・・
大人になって、改めて読んで、そう思いました

2009/10/04

岩泉舞氏の傑作短編集。絵柄はまんまＴ橋留美子ですが（笑）、とにかく話のまとめ方が上手いです。一つ一つは短いのに綺麗にオチがついている。引退されたと聞き、今でもとても残念…。

2009/10/04

週刊少年ジャンプ史上に輝く読切マンガ短編集。「七つの海」「COMCOP」は根強いファンが残る屈指の名作。　今では絶版ですが、古本屋へ行けばフツーに１００円で売ってます。

2009/10/04

岩泉舞短編集。
どの作品も好き。何度も何度も読み返してるからぼろぼろ。絶版らしくてもう手に入らないらしい。もったいないなあ。おもしろいのに。
『ふろん』
『忘れっぽい鬼』
『たとえ火の中・・・』
『七つの海』
『COM COP』
『COM COP2』