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砂の方舟(2) の商品レビュー

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2012/01/07

時代はバブル期。 東京へ戻り、進学、就職と、 都会での贅沢な暮らしを満喫する環だったが、 相変わらず心は隙間だらけ。 もしかすると、この繁栄は嘘っぱちで、 あの埃っぽい、 いずれ朽ちていくかのような田舎の炭鉱町の方が、 よほどしっかりした現実世界だったのでは…… などと考えてしま...

時代はバブル期。 東京へ戻り、進学、就職と、 都会での贅沢な暮らしを満喫する環だったが、 相変わらず心は隙間だらけ。 もしかすると、この繁栄は嘘っぱちで、 あの埃っぽい、 いずれ朽ちていくかのような田舎の炭鉱町の方が、 よほどしっかりした現実世界だったのでは…… などと考えてしまう。 そんな中、東京で就職した、あるいは劇団員として活躍する、 かつての同級生たちと再会。 小夜子の予知能力は衰えていなかった。 政財界の大物を相手に、 演技力に秀でた菊世を巫女役に据え、 小夜子の託宣を語らせれば大儲けできるのでは――と、 冗談めかして提案する環だったが…… ――といったところで、 終盤まで来てやっとタイトルの意味が判明(^^;) でも、どちらかというと 同時収録短編「海葬」の方が切なくて好き。 ということで、こちらに免じて★4つ。

Posted byブクログ