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天の木霊 の商品レビュー

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2010/07/22

短編3作からなる本書ですが、表題作『天の木霊』が羌族の少女の物語だというレビューを見て、ぜひ読んでみたく思い購入しました。 『天の木霊』の物語は、小さな廬落(むら)で暮らす少女のまわりで村人が徐々に姿を消していくというミステリー仕立て。謎が解けたラストシーンは感動的ではありますが...

短編3作からなる本書ですが、表題作『天の木霊』が羌族の少女の物語だというレビューを見て、ぜひ読んでみたく思い購入しました。 『天の木霊』の物語は、小さな廬落(むら)で暮らす少女のまわりで村人が徐々に姿を消していくというミステリー仕立て。謎が解けたラストシーンは感動的ではありますが、正直最初は「なぜ羌族の少女としたのかな?」と思いました。あえて羌族ではなくてもいいのでは…と感じたのです。しかしこれは、東山聖生先生の史記逍遙シリーズを読んで納得しました。東山先生にとって「羌族」の存在が特別だという事がです。 でも、そのあたりの背景や考察がなくても、神秘的でやさしい物語で十分楽しめます。 同時収録された短編では『柏舟(はくしゅう)』がいちばん好きですね。こちらは褒姒の物語です。

Posted byブクログ