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手天童子(愛蔵版)(1) の商品レビュー

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2009/10/04

豪ちゃんの代表作を上げよ、と言われたら間違いなく「デビルマン」。しかし、最も完成度が高い作品をあげよ、と言われると、私はこの「手天童子」を迷わずあげる。題材はズバリ「鬼」だ。この作品のインパクトも凄い。何しろ冒頭のシーンが、赤ん坊を銜えた鬼が他の鬼と戦っているのである。その戦いが...

豪ちゃんの代表作を上げよ、と言われたら間違いなく「デビルマン」。しかし、最も完成度が高い作品をあげよ、と言われると、私はこの「手天童子」を迷わずあげる。題材はズバリ「鬼」だ。この作品のインパクトも凄い。何しろ冒頭のシーンが、赤ん坊を銜えた鬼が他の鬼と戦っているのである。その戦いが現代に移り、赤ん坊は結婚する柴夫妻に預けられる事から始まる…。まさに度肝を抜くシーンである。その赤ん坊、「手天童 子郎」が主人公。15歳になった時に鬼達から襲われ始め、次第に自分が何者なのか?と言うのを探し、時代を超え場所を超え冒険していく物語だ。そのラストシーンはまさに素晴らしいの一言に尽きる。ここまで美しくまとまった豪ちゃん作品は他にない。是非堪能してもらいたい作品。また、ヒロインの白鳥美雪の強さも物語りに華を添えている。美しくも強い、非常に豪ちゃんらしいヒロインである。ちなみにこの作品を書いている時、豪ちゃんが突然体調が悪くなったりした、と言うのは有名な話。豪ちゃんは「鬼のたたり」だと言っているが、彼の言葉が全て真実であるなら、そうなのかも知れない、と思うエピソードで、話が進むにつれどんどん体調が悪化し(しかも他の作品を書いている時は全くそんな事は無いそうだ)、また夢には鬼が頻繁に出てきたりしたそうだ。そして、夢に出てきた鬼を題材にして作品世界に登場させたりしたそうだが。この話の後日談として、豪ちゃんキャラ総出演の「バイオレンスジャック」にも幻の「手天童子編」があったそうだ。しかし、それに着手するとまたたたりに襲われ断念。結局手天童子編ではなくサブキャラとして手天童子に出て来たアイアンカイザー編になったと言う話もある。

Posted byブクログ