火の鳥(角川文庫版)(8) の商品レビュー
乱世編 下 長めなだけに、各々の登場人物への思い入れが、読後、ゆらゆらする。 弁太にも、義経にも、おぶうにも。 そういえば、「火の鳥による語り」がない。
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2012年12月15日読了。「乱世編」の下巻。清盛が病で没し木曽義仲が都へ攻め上り戦乱の様相を呈してきた世の中。打倒平氏のチャンスをつかもうとする義経に従う弁太と、おぶう・ヒノエらの運命は。目的のために手段を選ばず仲間すら犠牲にする義経の冷酷さ、都では暴虐の限りを尽くすが妻の巴御...
2012年12月15日読了。「乱世編」の下巻。清盛が病で没し木曽義仲が都へ攻め上り戦乱の様相を呈してきた世の中。打倒平氏のチャンスをつかもうとする義経に従う弁太と、おぶう・ヒノエらの運命は。目的のために手段を選ばず仲間すら犠牲にする義経の冷酷さ、都では暴虐の限りを尽くすが妻の巴御前にはやさしい義仲、戦場で出会った親子のすれ違い、弁太らの壮絶な最期などの印象的なシーンにははじめて読んだ中学生の頃にも、今でも大きな衝撃を受ける・・・。「天下を取ろう」「不老不死を手に入れよう」なんて人間の野心・望みは火の鳥(あるいは、マンガを読む読者)の視点からすれば実にちっぽけで滑稽なものだ。
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「斬ったからどうだっていうんだ? 俺のやり方に…… ケチをつけるやつは たとえ昔の仲間だろうと許しはしないぞっ」
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何故人間は悲しい大人になってしまうのだろうと、出産して親の立場になってから読んで切なくなりました。このお話の核となる部分はアドルフに告ぐにつながっている気がします。
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僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。 日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様...
僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。 日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。 1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。
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