グランドール(文庫版) の商品レビュー
グランドール、赤の他人、7日の恐怖を収載。グランドールは無個性化を主題としていたのかもしれないが、どんでん返しの繰り返しに終始している印象。赤の他人はDick的?
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「グランドール」(昭和43年初出)、「赤の他人」(昭和45年初出)、「7日の恐怖」(昭和44年初出)の3本。再読「グランドール」のラスト、一つ目人間が実に気色悪い(勿論いい意味で)。自己決定に基づく主役だと規定している自分の人生は、実は他人にコントロールされた筋書きの中にあるかもしれない。「赤の他人」で描かれるシュールな世界像。創世記に準えつつ世界の終末観を描述する「7日の恐怖」。昭和40年代は、世界終末戦争の恐怖と核・戦争への切迫さが同居していたことが判る。今のいわゆる戦争ものにはない生々しさが横溢。
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「腹の皮のよじれるほどぞっとする」。これは「グランドール」が『少年ブック』に連載されていたときのキャッチコピー。 「マグマ大使」の人間モドキや「ロック冒険記」の土人間の延長線上にあるような類人人形グランドール。周りの人間がいつの間にか偽物と入れ替わってしまうという、異星人による...
「腹の皮のよじれるほどぞっとする」。これは「グランドール」が『少年ブック』に連載されていたときのキャッチコピー。 「マグマ大使」の人間モドキや「ロック冒険記」の土人間の延長線上にあるような類人人形グランドール。周りの人間がいつの間にか偽物と入れ替わってしまうという、異星人による侵略の恐怖を描いたSFです。名作「寄生獣」ほどの恐怖はないけれども、発想が先を行っています。
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