妖怪ハンター 地の巻(文庫版) の商品レビュー
これがジャンプで連載されてたのなんだか信じられない。一つ一つの物語に繋がりは決してない。 顔も目もない、まるで粘土で創られたような、異型の生物。古文書にそくしてるからこその、溢れ出る不気味さを感じる。
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民俗学・宗教学・考古学を混ぜた恐怖マンガ。一部1980~90年代の作品を含むが、確かにちょっと懐かしい1970年代の香がする。 しかし文庫版はちょっと年寄りには読みにくい。続編を買うとすれば電子書籍版か。
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<目次> 妖怪ハンタープロローグ 黒い探究者 赤い唇 生命の木 海竜祭の夜 ヒトニグサ 闇の客人 蟻地獄 闇の中の仮面の顔 死人帰り <内容> 諸星大二郎展を見て、また読みたくなった。たぶん最初に読んだのは大学生の頃か?「ヒトニグサ」の話から装飾古墳へ興味を持ち、歴史好きとなり、教員になってしまった(むろん、他にも梅原猛とか影響力のあった作品は多々あるが…)。
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ポリコレがー は前からあったんだけどー さういへば昇天のあとは光の十字架が「隣村からも」見えるんだった。 あとあんとく様がトラウマである。
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■妖怪ハンター プロローグ ■黒い探究者……古墳は異世界への扉。蛭子。 ■赤い唇……唇が乗り移り鬼女になる。 ■生命の木……★東北隠れキリシタン。生命の実を食べた「じゅすへる」は「エヴァ」の使徒だ。「じゅすへる」すなわちルシファーの子孫のためのキリストが必要なのだ。 ■海竜祭の夜……安徳天皇。 ■ヒトニグサ……人に似た草。 ■闇の客人……★祭りで呼ばれたのは鬼だった。 ■蟻地獄……★無数の「良い穴」と「悪い穴」。 ■闇の中の仮面の顔……タイムスリップ→呪い。 ■死人帰り……★反魂→アメノミナカヌシやエホバのような原始生命が! 古事記にも旧約聖書にも、非正統な人類以前の生き物……ヒルコ、リリス……が。 これは短編集ほぼすべてにあてはまる着想。 ラヴクラフトと民俗学の結婚ともいえる。 エヴァへの影響大。 強烈な見開きがほぼ毎話。
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異端の考古学者、稗田礼二郎が謎を解く、禁忌の日本史。「黒い探求者」「赤い唇」「生命の木」「海竜祭の夜」「ヒトニグサ」「闇の客人」「蟻地獄」「闇の中の仮面の顔」「死人帰り」
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目に見えないものって、たくさんありますね。 神とか仏とか、天国と地獄とか、悪魔とか妖怪とか、死後の世界とか常世とかニライカナイとか…。 旧約聖書も古事記もうそか本当か分かりやしません。 だけれども、それらは人間の想像力の産物です。 想像したものだからウソ、とは言い切れないも...
目に見えないものって、たくさんありますね。 神とか仏とか、天国と地獄とか、悪魔とか妖怪とか、死後の世界とか常世とかニライカナイとか…。 旧約聖書も古事記もうそか本当か分かりやしません。 だけれども、それらは人間の想像力の産物です。 想像したものだからウソ、とは言い切れないものです。 たとえば夢と現実。 夢は夢だけど、悪夢で出た冷や汗は本物です。 たとえば物語と現実。 漫画や小説や映画はフィクションかもしれないけれど、そんなフィクションで人生を変えられてしまうこともあります。 たとえば死後の世界。 死んだ人でなければ分からない死後の世界はある意味フィクションですが、そんなフィクションを恐れて、人々は祭りをし、葬儀をし、墓を建てます。 だから、目に見えないものの実在は証明できないのですが、目に見えなものの存在によってこの世は回っています。 それは「虚実混交」というよりは「虚実まとめて実」と言える状態で、まさにそれを漫画というフィクションで描き切る諸星大二郎という人の手腕が、すごい! 絵は異様に上手いし、その上手さが異様さを増している。 題材も、古事記の水蛭子、隠れキリシタン、平家伝説、もがりと、憎たらしいまでに憎い。 どこまでが史実でどこまでが作者の想像力かと考えてしまうがそれらまとめて史実なのである。 前近代の人たちが実践してきた宗教的な営みと同じ構造を漫画の中で営んでいるという、荒唐無稽な漫画かもしれないがとっても高等無形の漫画です。 「生命の木」なんて、やばいですね。 日本の山村の閉塞感。常民の「はなれ」への蔑視、異端視。そして、一神教であるキリスト教の殉教への崇拝、弾圧や迫害からの信仰への傾斜。 このあたりにの描きっぷりがたった31ページのド迫力。
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[ 内容 ] 〈地の巻〉 ぬばたまの闇の底どよもす呻き声。冥き世界にうごめく異形の者ども…。 異端の考古学者・稗田礼二郎が暴きだす、触れてはならぬ…暗黒の日本史! ! その圧倒的スケールで、漫画界を震撼させた空前絶後の傑作「妖怪ハンター」第一弾! ! 幻のミッシング・ピース「死人帰り」も掲載! ! 暗黒の邪神、深き底より…まいる。 〈天の巻〉 ひさかたの天より降りきたるは、幸神か? 邪神か! ? 甦る超古代の神々。 日本神話に隠された不死の秘法。 禁じられた童歌。 暗黒の祭祀。碩学・稗田礼二郎、生命の木の謎を追う! ! 伝奇コミック浪漫「妖怪ハンター」第二弾! ! 天空より、古の忌まわしき神々…降臨! ! 〈水の巻〉 わたつみの神の国より流れ着く妖しき舟。 底なしの冥き淵より、濃霧をまといて古の邪念と妄執が、おぞましき姿で甦る。 稗田礼二郎が禁断の書を紐解く時、神話は民話と交響し、魔の物語が溢れ出す。 妖怪ハンター第三弾は水と雪と官能の物語。 水泡とともに禍々しき神々…浮かぶ。 [ 目次 ] 〈地の巻〉 〈天の巻〉 〈水の巻〉 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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妖怪ハンターシリーズの中でも代表作が収録されている。なかでも「生命の木」は議論の余地なく傑作中の傑作。これだけの内容をわずか数十ページで描き切るっつうのは破格。何度読んでもほんとに感心する。あんとくさまやヒルコも収録されて、かなりお得な一冊。
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諸星大二郎の代表作『妖怪ハンター』ではないよね、というのは差し引いても傑作。 日本の歴史風土とクトゥルフ神話(クトゥルフ的な訳の分からない超越的な存在のホラー)を結びつける試みは、小説などでも試みられてきたけれど、この作品がエポックメイキングになって、方法論が確立したのだと思う...
諸星大二郎の代表作『妖怪ハンター』ではないよね、というのは差し引いても傑作。 日本の歴史風土とクトゥルフ神話(クトゥルフ的な訳の分からない超越的な存在のホラー)を結びつける試みは、小説などでも試みられてきたけれど、この作品がエポックメイキングになって、方法論が確立したのだと思う。絵の上手いとも言えないけれども、語り口の匠さと不安定な雰囲気で物語に没入できる。 「ぱらいそさいくだ」はネタになってしまったけれども、こういう訳の分からないものを内包できる広さが日本にはあるよ、ということが分かる作品。
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