ニーベルンクの指輪(文庫版)(2) の商品レビュー
2015年2月12日読了。叙事詩第2巻、英雄ジークフリートの誕生と成長、戦乙女ブリュンヒルデとの出会いまで。「王子」という身分を持つ子どもがその出自を知らず、尋常ではない育ち方をしてやがて頭角を現すとはまさに貴種流浪譚。神話ではさらっと書かれるであろう、たった一人の家族を手放すの...
2015年2月12日読了。叙事詩第2巻、英雄ジークフリートの誕生と成長、戦乙女ブリュンヒルデとの出会いまで。「王子」という身分を持つ子どもがその出自を知らず、尋常ではない育ち方をしてやがて頭角を現すとはまさに貴種流浪譚。神話ではさらっと書かれるであろう、たった一人の家族を手放すのを恐れる小人ミーメの哀しみや、自分の若さ・好奇心を抑えきれないジークフリートの葛藤などに多くのページを割いて描写するの感覚は面白い。
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ここはかなり池田プロダクションの新解釈が入っています。 大きな違いをいくつか挙げてみると 1) ジークリンデがミーメに出会うまでの旅が描かれている 2) ミーメが好人物に描かれている → よってミーメとジークフリートの関係が微笑ましいものになっている 3) ミーメとさ...
ここはかなり池田プロダクションの新解釈が入っています。 大きな違いをいくつか挙げてみると 1) ジークリンデがミーメに出会うまでの旅が描かれている 2) ミーメが好人物に描かれている → よってミーメとジークフリートの関係が微笑ましいものになっている 3) ミーメとさすらい人の知恵問答は丸々削除 4) ジークフリートによって指環を奪われることになる敵役登場 5) ミーメ死亡のいきさつが丸々変更 6) ラインの乙女とジークフリートの間で指環返還の合意が成立 7) ローゲのブリュンヒルデへの片想い発覚 8) ファフナーが出てこないので指環は未だにジークフリートの手にあらず もともとこのオペラを好きな人たちの間では「ジークフリートの人物像」に関しては賛否両論があったんですよね。 と言うのもオペラのジークフリートは一般的な「英雄像」と比べると、いかにも間抜け、いかにも身勝手、単なる乱暴者という印象がとっても強いんです。 何せ育ての親であるミーメに家庭内暴力は働くわ、「お前のことが我慢できない!」なんていう暴言を吐くわ、挙句いかにミーメが悪人と言えども殺しちゃうわ・・・・。 (全文はブログに)
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ジークフリートの成長とブリュンヒルトとの出会い。ブリュンヒルデの存在感がたまりません。逞しく、色っぽい。(そしてデカイ)まさに手本のようなブリュンヒルデです。あずみ椋版のような甘ずっぱさはなく大人の恋愛。
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