まっすぐな道でさみしい(3) の商品レビュー
家族を愛しながらも疎ましく思ってしまう矛盾、ここじゃないどこかに行きたい気持ち、澄んだ自分と濁った自分、そう言うものを抱えて生きる人間の有り様が描かれている。 10歳で母親の自殺と言うトラウマを抱えた事によって何かが欠けたまま大人になる山頭火、非情で利己的なのも、酒に溺れるのも、...
家族を愛しながらも疎ましく思ってしまう矛盾、ここじゃないどこかに行きたい気持ち、澄んだ自分と濁った自分、そう言うものを抱えて生きる人間の有り様が描かれている。 10歳で母親の自殺と言うトラウマを抱えた事によって何かが欠けたまま大人になる山頭火、非情で利己的なのも、酒に溺れるのも、不実な父親の性で命を絶った母を思えばこそ、そんな目に遭えばこんな風になっても仕方ないだろう、と言う甘え、病人が抱くキューブラー・ロスと言う女医が提唱したモデルの第2段階~第4段階を繰り返している人なんだなぁ、と言う気がする。
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