シンパシー(失われたささやき) の商品レビュー
槙村さとる 2編からなるサスペンスラブ。 ‐シンパシー‐ 桃子は田舎から出てきてメイクアップアーティストの見習いをしている明るい女の子。 モデルのケンと出逢ったことで封印されていた能力(人の心が読めてしまう)が戻ってしまって…。 ‐お荷物小荷物‐ ある夜動物病院にケガをした男...
槙村さとる 2編からなるサスペンスラブ。 ‐シンパシー‐ 桃子は田舎から出てきてメイクアップアーティストの見習いをしている明るい女の子。 モデルのケンと出逢ったことで封印されていた能力(人の心が読めてしまう)が戻ってしまって…。 ‐お荷物小荷物‐ ある夜動物病院にケガをした男が現れ治療しろと脅してきた。 そのケガは銃に因るもので、彼も持っていたが目覚めた時は記憶を失っていて…。 1991年の出版らしい。 槙村先生懐かしい。綺麗で読みやすい絵が好きだった。
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少女マンガには、よく芸能界をモチーフにした漫画がある。 槇村さとるもよくそのシチュエーションを使う。 しかしながら槇村さとるのソレは、決して華やかではなく、寧ろ「人間の陰を描くため」のツールでしかない。 彼女の作品はいつもしなやかである。 恐怖や不思議を操りながら、澱んだ暗部を...
少女マンガには、よく芸能界をモチーフにした漫画がある。 槇村さとるもよくそのシチュエーションを使う。 しかしながら槇村さとるのソレは、決して華やかではなく、寧ろ「人間の陰を描くため」のツールでしかない。 彼女の作品はいつもしなやかである。 恐怖や不思議を操りながら、澱んだ暗部を切り取りながら、そのどれもを抽出するがごとくシンプルに紡ぎあげて、やわらかく読者に投げかける。 同時収録の「ダブルヴィジョン」も含め、甘ったるくも重くもなく、ストレートな愛が伝わる作品。 ただ素直に生きることは、難しいことだけれど、大事なことなのだ。
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