羅生門(文庫版) の商品レビュー

石川賢(著者)

2016/07/25

「羅生門」
芥川龍之介のコミカライズ
ただし冒頭、主人公に悪を吹き込む野盗が
新規の登場人物として追加されている
生きるために人を傷つけるぐらいなら、死んだほうがマシであるとか
そういう人間には、進化を導く者が必要だろう
芥川も結局そうだった
であるが故に、商業作家として行き詰ったのだと思う

「英雄伝説」
昭和48年、「タロウ」と「ゲッター」のはざまの時期に
別冊チャンピオンで掲載されたもの
半村良原作
政府の陰謀を追うジャーナリストの話
悪人が徒党を組むことは、芥川も「偸盗」に書いているが
それは成功しなかった
日本の文学が、個人の悪を超えて
悪の栄える社会を露骨に書くようになったのは
たぶん松本清張が「日本の黒い霧」で
占領統治の横暴と、その隠ぺいを批判したあたりからではないか

「新羅生門」
平安京を建てた桓武天皇は、政敵を多く謀殺してきた人で
常に、それらの怨霊におびえていた
であるが故に、平安京は
魔の侵入に備えた結界都市として設計されているのだ
しかしその後、天災と飢饉によって世の中は荒れ
インフラの維持も追い付かず
四門のひとつ羅生門は、半壊状態で放置されていたのだった
怨霊たちはそこから、人の心の闇に付け込んで
都への侵入をもくろむ
これを防ぐためにたたかうのが、陰陽師たちなんだ
90年代の少年ガンガンに載ってたやつ

2012/08/11

ラストの新羅生門を読んだあと最初の羅生門に戻って再読したときのトリップ感やばいんで試してみてください

2009/10/04

羅生門…このお話を賢ちゃんが漫画にしていたなんて！小説がすごく印象的で好きだったので嬉しい。なんかデビルマンぽいよね？主人公が豹変するところとか…。（笑）他にも短編が入っています。