ナニワ金融道(文庫版)(6) の商品レビュー
ゼロからの希望
この第六巻では、 「肉欲棒太郎の再起」が、 主に描かれている。 彼の物語は大変勉強になるし、 読んでいて本当に興奮してしまう。 起業ノウハウ本として、 通読も有りではないだろうか。 とにかく楽しいビジネス・アドベンチャー! 『ナニワ金融道』は永遠に偉大...
この第六巻では、 「肉欲棒太郎の再起」が、 主に描かれている。 彼の物語は大変勉強になるし、 読んでいて本当に興奮してしまう。 起業ノウハウ本として、 通読も有りではないだろうか。 とにかく楽しいビジネス・アドベンチャー! 『ナニワ金融道』は永遠に偉大だぜ。
井原かずなり
肉欲棒太郎再び登場。タダでは終わらない男肉欲が渾身の再起にかける。カッコ悪いけど、カッコいい肉欲の今後に幸あれ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【粗筋・概要】 再起を願う肉欲棒太郎は、期限切れの映画の前売り券を安価で仕入れ、映画館のオーナーと結託し、映画配給会社から金を騙し取ろうとする。しかし、うまくいかない。そこで、肉欲は活動の場所を神戸から広島に移し、かつての部下や妻とともに新たなビジネスを立ち上げる。一方、大阪・ミナミでは、店子に夜逃げされ、その店子の債権者にお門違いの取り立てをうけた軽薄企画の社長は、帝国金融に借金を申し込む。しかし、就業時間を過ぎていたため借りることができず、その代わりにトイチの金融屋から借金をする。別の業者に客を奪われた吉村は、灰原とともに取り戻しにかかる。136発目「起死回生の秘策」から163発目「焦って飛び込む詐欺のツボ!」まで収録。 【感想】 肉欲棒太郎再起編では、建築の元請会社が下請け孫請け会社に対して、協賛している映画の前売り券を買わせていることが描かれている。最近民法演習の授業で、似たような事例を扱った。そこで勉強したところによると、元請けが下請け孫請けにその力関係を背景に映画の前売り券を買わせることは、独占禁止法2条9項5号の「自己の取引上の地位を不当に利用して相手方と取引すること」にあたり、「不公正な取引方法を用いてはならない」という19条の規定に違反する。この規定は強行法規なのか取締法規なのか不明だが、仮に前者であると捉えれば、前売り券の売買は無効となる。 軽薄企画は、自社ビルの店子である猫馬場塾が夜逃げして、その債権者により1,000万の保証金(関西では敷金のことを保証金という)を支払わないと塾を占有すると脅される。保証金を会社の資金に流用しているため、手持ちに現金がない軽薄企画の社長は、当座をしのぐためにトイチの金融屋から融資を受けてしまう。仮に債権者たちは猫馬場塾に対する売掛金債権を被保全債権として民法422条の債権者代位により、猫馬場塾の賃借権を代位行使することで塾を占有することができたとしても、軽薄企画としては家賃を滞納し夜逃げした猫馬場塾との間の賃貸借契約を解除することができる。そして、敷金とは契約成立時から契約終了後の目的物明渡終了時までの賃借人の債務不履行による損害(家賃の不払いなど)を担保するためのものであるから、軽薄企画としては目的物の明渡しがない限り、保証金の返還を拒絶することができる。軽薄企画の社長は、弁護士にでも相談していれば、トイチの金融屋から借金をせずにすんだはずである。 2008年4月5日読了。
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肉欲棒太郎の根性がかっこよかった。トイチにひっかけられる軽薄企画だが、そもそも賃借人の債権者にたきつけられる社長も社長だ。他人の債権をなんで支払うようになるんだろうか…
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