天上の虹(文庫版)(4) の商品レビュー
「里中満智子のこういう理性的な独白が続く物語の運びが、優等生的というか理知的すぎて苦手だったな」と今頃、思い出した。 でも、1300年以上前の人たちの話を生き生きと描くのはさすが大漫画家なんだと思う。 絵の素晴らしさや漢字に大和言葉のルビを見られないのがつらい。 私は強度近視なの...
「里中満智子のこういう理性的な独白が続く物語の運びが、優等生的というか理知的すぎて苦手だったな」と今頃、思い出した。 でも、1300年以上前の人たちの話を生き生きと描くのはさすが大漫画家なんだと思う。 絵の素晴らしさや漢字に大和言葉のルビを見られないのがつらい。 私は強度近視なので、コンタクトレンズも遠近両用メガネも小さなものは見づらい! 大きな愛蔵版を作ってほしい。
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万葉集の世界は、恋に正直でおおらかな時代を感じさせるが、どっこい政治の世界は今と変わらずドーロドロ。
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讚良27歳から34歳。大海人が天皇に、讚良は皇后に。強力な天皇制を確立すべく夫婦で手を携えるも…(元)妃同士のそねみ妬みや上下関係、繊細な少年同士の人間関係は一筋縄ではいかず、どのようなできごとも草壁皇子第一の讚良の謀であるかのような噂がながれるまでになり、そして十市皇女の悲劇へ...
讚良27歳から34歳。大海人が天皇に、讚良は皇后に。強力な天皇制を確立すべく夫婦で手を携えるも…(元)妃同士のそねみ妬みや上下関係、繊細な少年同士の人間関係は一筋縄ではいかず、どのようなできごとも草壁皇子第一の讚良の謀であるかのような噂がながれるまでになり、そして十市皇女の悲劇へ。 第18章 天武天皇 第19章 飛鳥浄御原宮 第20章 十市皇女 第21章 わかれ道 第22章 少年たち 第23章 山吹の女 第24章 星祭り 読めば読むほどに「ねこねこ日本史」の持統天皇の巻のまとめかたが的を射ていると感服してしまう(まあ、こうした作品の解釈を参考にしてああなったという順序かもしれないけど…)。
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- ネタバレ
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日本古代を舞台にした男と女の物語。主人公は大海人皇子の正妃・讃良皇女(後の持統天皇)だが、その他にも大勢の登場人物がいて、様々な人間関係を築く。第4巻では壬申の乱を終えた大海人皇子が天武天皇として即位し、権力基盤を固める過程で、天皇の女性関係や優柔不断な息子・草壁皇子の教育に悩む讃良皇女を描く。そしてクライマックスは、高市皇子と十市皇女の悲恋。本当にそんな気持ちを抱いていたかは分からないが、人の心は昔も今も変わらないのではないかとも思わせる。
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待てないのも若さなのかな… 十市皇女、しあわせになってほしかった。 十市は、あのとき何がなんでも 一世一代の嘘をつくべきだったとわたしは思う。 嘘からマコトを生んだ額田のように。 嘘からマコトに気づいた額田のように。 それは大友だけでなく、きっと十市も救うことになったのに。
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壬申の乱が決着した後、一番つらかったのは額田の娘の十市でしょうね。十市皇女と高市皇子の悲恋が描かれます。一方、天武天皇の皇后として政府の実力者となっていく讃良(さらら)。妻としては嫉妬に苦しみ、大事な一人息子のひ弱さに気を揉みますが…
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