氷川丸ものがたり

伊藤玄二郎(著者)

• 販売会社／発売会社: かまくら春秋社
• 発売年月日: 2015/05/01
• JAN: 9784774006574

商品レビュー

2021/07/12

横浜に係留されている氷川丸を見に行って、この船の歴史に興味を持って読んでみました。氷川丸は、もともと豪華客船として建造されましたが、戦時中は海軍に徴用され病院船になり、戦後は復員船として活躍し、再度豪華客船として使用されました。 85年の船歴を持つ大変幸運な船でした。波乱万丈の船歴を写真や資料で紹介しており、面白く読めました。実際に船を見て本を読むと、より理解が深まると思います。
しかし、戦時中に氷川丸と同等の大きな客船が何隻も海軍に徴用され、それがほとんど撃沈されてしまった（氷川丸の姉妹船も）というのは信じられないです。戦争の恐ろしさを感じます。

2019/06/03

1930年に豪華客船としてアメリカ定期便に就航し、秩父宮やチャップリンも乗船した氷川丸。1938年には「いだてん」の嘉納治五郎が東京オリンピック招致の帰途、この船上で亡くなっている。大河でもそのシーンが放映されることであろう。1941年に病院船として徴用され、以降24回にわたり南洋方面を中心に航海を重ねる。その間、機雷に触れたり、米軍の潜水艦に追尾されるなど幾度となく危機もあったが、大型船として残ったのは3隻くらいという。終戦後は引揚船として、1947年まで活躍。後に再び客船としてアメリカ定期便に。1960年に引退(太平洋横断238回)し、山下公園に繋留されることとなった。引退後は解体の危機もあったが、現在は国の重要文化財に指定され、無くなることは無いであろう。

2015/08/12

期待して読んだが、残念だった。

氷川丸は昭和5年に建造された。
外航船シアトル航路、
病院船、
復員船、
再度外航船、
横浜繋留の現在の平成27年まで、
その「人生」は実に85年間に及ぶ。

一遍の大河小説になりそうだが、
本の内容はいまいちだった。

間違いも多かった。
航空母艦「翔鳳」などというフネはない。
正しくは「祥鳳」。

「第四連合艦隊」などという部隊もない。
ただしくは「第四艦隊」。

「帰港」、とするところを、「寄港」としていたり、
などなど、校正がなってない。

売り飛ばしてしまおうとも思ったが、巻頭の写真が貴重なので蔵書とすることにする。