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中西進と万葉画を楽しむ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 淡交社 |
| 発売年月日 | 2025/02/07 |
| JAN | 9784473046567 |

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商品レビュー
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奈良県の明日香村に所在する県立万葉文化館。平成13年9月に誕生したと同時に文化館に万葉集に採録された和歌を題材にした日本画が集まってきた。今では、154点に及ぶそうだが、その中から初代館長である中西進氏が選んだものを、絵画と大際にした和歌について鑑賞するというものである。 和...
奈良県の明日香村に所在する県立万葉文化館。平成13年9月に誕生したと同時に文化館に万葉集に採録された和歌を題材にした日本画が集まってきた。今では、154点に及ぶそうだが、その中から初代館長である中西進氏が選んだものを、絵画と大際にした和歌について鑑賞するというものである。 和歌と絵画というのは、親和性のあるもののようで、古くから和歌や詩を題材に絵を書いたり、逆に絵を題材に、その絵の風景や絵の中の人物になったつもりで和歌や詩を詠んだりしていた。 ここに収録されている万葉歌とそれを題材にしたこれらの日本画もそのような文芸の流れを受け継いだものと言えるし、もっと大きく言えば、詩や絵画を一つのものとして融合させることにより、そのことを理想とする東アジア文化圏の伝統を受け継いだとも言えそうである。 本書は、以下の三章から成り立ち、間と前後に、中西進氏と万葉文化課の研究員である井上さやか氏のコラムなどが挟まる形になっている。 第1章 歌の彩(いろど)り 第2章 心の模様(あや) 第3章 時の移ろい となっている。 画題となっている和歌は、著名なものからあまり知られていない(僕が知らないだけだが)読み人知らずのようなものと幅広い。 収録されている万葉歌の中では、僕が気に入っているのは、「天の海 雲の波立ち 月の船 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」という柿本人麻呂歌集から採られたもの。 星空を海に、月を船に 星を林のように見立てたこの一首。奇想というべきか、見事なまでの、あふれんばかりの想像力によって描かれたもの。今から1400年ほど前の人とは思えないイメージ力には驚くばかりである。 この歌をもとに書かれた「月の船」という絵もいい。幻想的な世界が夜空に広がっているのは、かなり惹きつけられるところである。 久しぶりに、万葉文化館に行って、これらの絵画を眺めながら、遠いはるかな昔の人の精神世界に触れてみたい気がする。 あっという間に読めた本だった。
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加山又造氏、上村松篁氏、片岡珠子氏など一流の日本画家たちが万葉歌を題材に描いた「万葉日本画」について、中西進先生が世界観を豊かに広げる文章を添えて紹介。万葉歌の解説本は他にも多数ありますが、万葉日本画を介することで他にはない面白い切り口になっています。
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1. はじめに - 万業文化館の設立背景と意義 - 研究所付きの文化館としての役割 - 日本を代表する画家による作品の収集と展示 - 初代館長としての経験と感想 2. 絵画の受け止め方 - 絵の視覚的な訴え - 見ることで得られる感動の重要性 - 絵画との対...
1. はじめに - 万業文化館の設立背景と意義 - 研究所付きの文化館としての役割 - 日本を代表する画家による作品の収集と展示 - 初代館長としての経験と感想 2. 絵画の受け止め方 - 絵の視覚的な訴え - 見ることで得られる感動の重要性 - 絵画との対話の体験 - 作品ごとの個別の解釈の促進 3. 日本文化の研究 - 理科系と文系の研究所の役割 - 文系文化施設の必要性 - 奈良県の文化振興への寄与 - 地元作家や研究者との連携 4. 作品の解説 - 具体的な作品の紹介 - 鈴木竹柏の「明日香」や夕茜の色彩 - 「江南美女」のような古典的テーマとの関連 - 夜桜の美しさとその文化的意義 5. 日本画の文化的価値 - 日本画が持つ美的価値 - 歴史的背景と文脈 - 近代日本画家の影響と技法 - 現代における日本画の意義 6. 歌と絵画の相互作用 - 万葉集と日本画の関係 - 歌の内容を視覚化する試み - 絵画が歌の情緒をどう表現するか - 文化的な象徴としての役割 7. 祭りと風景 - 地域文化の表現 - 春の訪れと自然の変化の描写 - 祭りや風景が持つ地域のアイデンティティ - 観光と文化の融合の重要性 8. おわりに - 本書の意義と感謝の言葉 - 文化振興に対する関与の重要性 - 未来の文化活動に向けた期待 9. 著者紹介 - 中西進と井上さやかの経歴 - それぞれの専門分野と業績 - 奈良県立万業文化館における役割 10. 作品の所蔵先 - 奈良県立万葉文化館の機能 - 展示、研究、情報サービスの提供 - 地域の文化遺産の収集と保存
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