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沖縄県民斯ク戦ヘリ 新装版 大田實海軍中将一家の昭和史 光人社NF文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 潮書房光人新社 |
発売年月日 | 2023/04/25 |
JAN | 9784769833123 |
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沖縄県民斯ク戦ヘリ 新装版
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
米軍側14千人に対し、日本側208千人(内、一般住民113千人)もの戦没者を出した沖縄戦。海軍司令部濠で指揮を執りながら、沖縄での惨状を海軍次官に伝え、「沖縄県民斯ク戦ヘリ。県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」という電文を最後に自決した大田實少将(没後、中将)。ご家族への聞き取りなどを中心に、ご自身と家族の経歴を生存した纏め上げた本です。この電文は、一時、見落とされていたものの、後に佐藤栄作内閣での沖縄返還交渉の導火線になったと書かれています。 文庫本とは言え、561ページもあり読み応えがありました。大田家には11人ものお子さんがあり、戦前は華やかであったものが、戦後は(子沢山だけに)貧苦と食糧難、さらには「軍人のおかげでみんな苦しんだ」と価値観が逆転して苦悩する家族の軌跡などが描かれています。 落合畯(たおさ)と聞いてピンとくる人はいないと思いますが、海上自衛隊の「ペルシャ湾掃海派遣部隊」の指揮官。「事故ゼロ、稼働率100%」の結果だったそうですが、実は大田實中将の実子。読書好きの大先輩と昨今の有事問題などで一献やっている際に、「同級生が落合畯氏(大田畯氏が落合家の養子になった)だった」ということからこの話に至りました。落合氏も当初、沖縄駐在となりますが、文中では「また我々の子供を戦場に連れて行くのか!」と抗議が殺到し、苦労されたようです。 一方、落合氏は「この電文のおかげで沖縄における海軍はまだ受け入れてもらえる。陸軍は全員玉砕で県民のことは考えていなかったので県民のアレルギーが強い」と先輩に語っていたそうです。「日本人として知っておかなければならいない事実だから」と読むことを薦められたのですが、確かに一読に値する本と思いました。
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