パップという名の犬

ジル・ルイス(著者), さくまゆみこ(訳者)

• 販売会社／発売会社: 評論社
• 発売年月日: 2023/01/21
• JAN: 9784566024786

商品レビュー

2024/09/18

人と犬の絆は強い。愛に溢れる物語はたくさんある。
この本は、犬と人との絆を描きながら、犬の品種改良、繁殖犬、闘犬、捨て犬など現状を描き、人の傲慢さ残酷さを強く訴えてくる。
犬が人に寄せる信頼と愛に胸打たれ、そんな犬が人に裏切られ信頼を失っていく姿が余りにも苦しい。
獣医でもあったジル・ルイスの犬種による性格の違いや生態の描写はリアルで、動物への眼差しは優しい。

2024/01/16

人と犬の絆。
子犬の時の少年との絆を忘れないで、様々な経験を経た後も少年を追い求める、
犬の好きな人にはたまらないかも。

2023/06/17

人間との関係に希望を持ちつつ、人間の都合に翻弄される犬=パップの目線から描かれています。捨てられて困惑するパップを迎え入れる野良犬の群。群の犬たちの犬種の個性が性格に反映されていて、目次の前に描かれた作者自身の絵による犬たちの紹介と見比べるのも楽しい。最初はパップを仲間の頭数に加えずに数えていたボーダーコリーのマールが、パップを加えた頭数を群の数としてカウントした場面が大好きです。
この個性的な仲間たちが野良犬になった経緯や、別れが辛いし闘犬のシーンは読むのも辛い。けどバッドエンドではないのが救いです。読み終わっても心に残る存在感がすごいです。