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紫式部ひとり語り 角川ソフィア文庫
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紫式部ひとり語り 角川ソフィア文庫

山本淳子(著者)

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紫式部ひとり語り 角川ソフィア文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2020/02/21
JAN 9784044005818

紫式部ひとり語り

¥935

商品レビュー

4.5

13件のお客様レビュー

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2024/09/12

楽しかったわー。 源氏物語や紫式部日記、紫式部集はもちろん、小右記、御堂関白記、権記、栄花物語などから紫式部の「外側」を繋ぎ「内側」を想像する本。 登場するエピソードは有名なものが多く、話の筋が分かっているので読みやすいが、そのままでは終わらないのがいい。各エピソードをまるっ...

楽しかったわー。 源氏物語や紫式部日記、紫式部集はもちろん、小右記、御堂関白記、権記、栄花物語などから紫式部の「外側」を繋ぎ「内側」を想像する本。 登場するエピソードは有名なものが多く、話の筋が分かっているので読みやすいが、そのままでは終わらないのがいい。各エピソードをまるっと包んだ紫式部の「心境」は彼女の下級貴族出身の才媛ぶりを見事に想像したもので、眉根を顰めたり舌打ちしたり(しないだろうけど)するのが聞こえてきそうなほどに現実的。 定期的に差しこまれる和歌も補強資料であると同時に筆者のひとり語りなのか紫式部のひとり語りなのか分からなくさせる役目を持っていてグラデーション感が心地良い。 どれもイイんだけど読み終わって思い出すのは3つ。 1つめは夫を亡くして失意の日々だった紫式部が「身」と「心」について話す場面。 数ならぬ心に身をば任せねど身に従うは心なりけり 心だにいかなる身にか適ふらむ思ひ知れども思い知られず 筆者はこの二首を紫式部集から選び、ままならぬ現実はそのまま受けなきゃいけないけれど、まぁそれと心は別世界だし。心は勝手気ままにね。としている。 私の古い古い友人は私と同じく頭がおかしい人ではあるけれど、ピンポイントに平安の才女の考えを覗かせてくる。一つ目は「ブスに声をかけられるのが苦痛(声をかけてもいい、その程度だと思われているのが腹立たしい。自分の価値が下がった気がする。)」というもの。さてこれは清少納言の「身分の低い女性がやんごとなき男性の噂をするとその男性までもがなんだか価値が下がる気がする」というのに繋がる(と私は思う)。二つ目はまさにこの身と心で語られたものと似ていて、彼は昔から「自分がどう思おうと勝手なんだから心に任せられることは自分の思いたいように思えばいい。」と断言していた。人がどう言おうとも自分が純愛と思えばそれでいいと。(頭がおかしいのでね彼は) 若い私は「そんなアホな。世の中には決まりがあるし事実は変わらない。何でも思いようだって?ただの逃げだろ。目を逸らすな。自分なんて他人と他人の隙間であって自分自身に形なんてないのに。」と思って聞いていたがここでも彼の考え方は紫式部に共通している(と私は思う)。 ちなみに今は私も完全に紫式部サイドです。 2つめは 亡き人にかごとをかけて煩ふもおのが心の鬼にやはあらぬ 1000年前にこれよ。仏も憑物も全く信じて無さそうでかっこいい。21世紀にこれを読む私は「ちょw 紫式部w冷静すぎんだろw」とケタケタ笑っていられるけれど、1000年前の日本で神仏を信じきれなかった紫式部はそれはそれで辛い日々だったろうなぁ。 3つめは 暮れぬ間の身をば思はで人の世のあはれを知るぞかつはかなしき これいいですね。自分もすぐ死ぬ身だというのに他人の死を悲しんでいた。あはれなんて人間全体なのにね。と。 いや、ほんとそうなのよ。皆んな100年ぽっちで必ず死ぬんだもの。マジでやってらんないよね。何もかもが儚すぎて。 3つって言い切っちゃったからもう終わりにするけど弟の辞世の句が途中で止まってるなんてのも良かったなぁ。 山本淳子さんの他の本も読んでみよう。

Posted by ブクログ

2024/08/24

紫式部の書いたものをもとに、自伝形式で創作したもの。参考にしたものがその都度載っているのは、研究者ならでは。

Posted by ブクログ

2024/07/22

藤原道長の長女、藤原彰子。一条天皇の中宮です。元々は、道長のお兄ちゃんの娘、定子が中宮でしたが、出産時にお亡くなりに。 平安時代の貴族・皇族は「楽して生きてるんだよねー、あーあ、いいなーっ」というイメージがありますが、本当にそういうわけではなかったんですね。政権争いとかで、命を狙...

藤原道長の長女、藤原彰子。一条天皇の中宮です。元々は、道長のお兄ちゃんの娘、定子が中宮でしたが、出産時にお亡くなりに。 平安時代の貴族・皇族は「楽して生きてるんだよねー、あーあ、いいなーっ」というイメージがありますが、本当にそういうわけではなかったんですね。政権争いとかで、命を狙われてしまったり、金持ち、権力者はいつもリスクを背負って、生きてるんですね〜!道長の、甥っ子・伊周も道長の企みで太宰府に送られてしまっているので。 話は戻り、中宮と言ったら、天皇の妃の中で一番位が高いのです。中宮・皇后、女御、更衣と、このような感じです。 ところで、一条天皇の時は特殊で、中宮、皇后と二人、正室が二人いるってことなんです。普通、正室は一人と決まっていますが、道長がゴリ押しで彰子を中宮にしたってことなんですよね。 それに、ライバル定子は一条天皇が幼き頃からそばにいるから、寵愛を受けている。しかも、彰子が初めて、帝と枕を共にする日の朝に定子が第一子を出産してしまうのです。 だから、彰子のことなど、初めから眼中に入ってなかったんですね。 定子が亡くなってからも、彰子にお渡りはなく、どうしたものかと思った道長が、定子の宮中のように、知性があふれ、華やかな宮中にしようと、源氏物語の作者、紫式部を登用したんです! 紫式部日記、源氏物語と紫式部の女房時代が始まっていくんですね! 感想:面白かった!!(≧∇≦)

Posted by ブクログ

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