離婚の学校 男の覚悟・女の選択

佐藤三武朗(著者)

• 販売会社／発売会社: コスモトゥーワン
• 発売年月日: 2019/11/14
• JAN: 9784877953843

商品レビュー

2023/01/02

『#離婚の学校』

ほぼ日書評 Day616

年金分割が制度化され、突然妻から"三行半（みくだりはん）"を突きつけられることを恐れる「団塊」世代の男たちの物語。

"孤独死"は耳にしたことがあるが、"無縁死"という表現があるらしい。
"死ぬ時"にではなく、死を迎える前から既に長らく孤独であるということらしい。

「高齢者のほとんどが、貧困者で、自殺をしたり、誰にも看取られずに死んでいるのが発見されるんだ（…）」
「奥さんは？」
「そこだよ。奥さんは、離婚して1人で楽しく暮らしている。濡れ落ち葉のダンナのことなんか、全く念頭にはない。ダンナが死のうが、のたれ死にしようが関係ないんだよ（…）」

こんな一節も。

「フランスだって、日本と同様に少子化問題を抱えていた。フランス政府がいろいろな手を打ったんだ。その中で、結婚した女たちに、エステや利用のための補助金を出した（…）粋な、計らいで、少子化に歯止めがかかり、結婚する男女が増え、子供の数も増えているそうだ。統計で見たことがある」
「フランスらしいですね。日本なら、エステや美容に補助するなんて、主張したら、反対はが、目くじらを立てて抗議するでしょうね（…）」

主人公夫婦は、いちおう無難にチャンチャンなエンディングを迎える設定だが、一寸先は闇である。

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