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なかなか暮れない夏の夕暮れ ハルキ文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川春樹事務所 |
発売年月日 | 2019/08/08 |
JAN | 9784758442817 |
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なかなか暮れない夏の夕暮れ
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商品レビュー
3.6
51件のお客様レビュー
自分が本に指をはさんだままであることに気づき、左手の人差し指だけが、まだあの場所にいるのだと考えてみる あとがき↓ 生活と読書は別世界のものだが、地続きだ。家で読書に耽っているところにインターホンが鳴り、立ち上がる
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作中作と、この小説の二つを楽しめた。 資産家の稔は読書ばかりの日々。高等遊民という言葉がぴったりの生活。姉の雀は、写真家で外国暮らし。ときたま帰国。彼らは税務関係などはひとまかせ。 彼らの周りの人達の日々が次々と語られ、あいだに作中作がありと、頭を次から次に切り替えつつの読書...
作中作と、この小説の二つを楽しめた。 資産家の稔は読書ばかりの日々。高等遊民という言葉がぴったりの生活。姉の雀は、写真家で外国暮らし。ときたま帰国。彼らは税務関係などはひとまかせ。 彼らの周りの人達の日々が次々と語られ、あいだに作中作がありと、頭を次から次に切り替えつつの読書。人間関係が把握できてからは、なんだか浮世離れした感じの人と、現実を生きている人とのギャップのようなものを感じた。作中作は北欧ミステリーで、刺激的だった。お金の心配がなく、なんでも受け入れてしまう稔のことは、理解しがたい面もあった。 多くの登場人物の生活や考え方を、するすると読めるように書ける江國さんは、すごいなと思う。まだまだずっと続いていくような終わりかたも、好きだ。ただ、作中作の結末を知りたかったな、と思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子供の頃の夏の夕暮れの気怠さがそのまま小説に閉じ込められたような作品(今の夏の夕暮れだと暑すぎる)。 この季節にドンピシャの一冊でした。 主人公の稔は資産家、50歳、独身で読書ばかりして過ごしていて姉の雀はさらに自由に海外と日本を行き来している。契約など細々した仕事はすべて友人兼秘書的役割の大竹に丸投げ。 この大竹がいないと稔の生活どころかこのお話がなりたたなかったような気がします(でもこんな夫は嫌だ)。周囲の人々と稔の関わりと作中作(稔が読んでいる本)が交互に展開していく、稔の頭の中は人間関係より本の内容で頭がいっぱい…。(資産家ではないけど)ちょっと自分に重ねてしまいました(汗 稔は大竹曰く「存在していることが仕事」(P33)と言われているけど本当に日々の生活が高等遊民すぎて江國ワールドの住民だなぁと感じました。地元の地主さんはわりと忙しくされてそうなので…。 去年の夏に読めなくてやっと手をつけました。タイトルに季節や何月か、というのがあると読む時期にこだわりが出てしまいます(笑
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