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影の子 ハヤカワ・ミステリ
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2018/05/02 |
JAN | 9784150019310 |
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影の子
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
70年代の東ベルリン(ドイツ民主共和国)。 実在のシュタージ(国家保安省)の中佐と、刑事警察の女性中尉が 殺人事件をめぐって互いに探り合う。 ベルリンの壁が存在し、社会主義国である東ドイツを描いた歴史ミステリ。 冷戦時代、東ドイツはもちろんのこと、 ポーランド、チェコスロバキア、ハンガリーなどは 社会主義国であり、 91年のソ連崩壊までは、いわゆるソ連の衛星国だった。 つまり、まだ30年くらい前、一世代前のことなんだと、 今さながら思う。 ウクライナ侵略が起こっている現在、 社会主義国特有の闇が、生々しく感じられる。
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1975年の東ドイツを舞台にしたミステリー。日本では、ペヤングソース焼きそばが発売され、米国ではマイクロソフトが設立されたころだ。その時代にはベルリンの壁があり、東ドイツでは社会主義体制に反対する(という疑いが持たれる)人々を弾圧し、拷問し、処刑していた。少女の死体が見つかった事...
1975年の東ドイツを舞台にしたミステリー。日本では、ペヤングソース焼きそばが発売され、米国ではマイクロソフトが設立されたころだ。その時代にはベルリンの壁があり、東ドイツでは社会主義体制に反対する(という疑いが持たれる)人々を弾圧し、拷問し、処刑していた。少女の死体が見つかった事件で捜査をすることになったカーリン・ミュラーは複雑な立場にある。夫が反体制派の嫌疑をかけられ、カーリンも部下の副官と浮気をしている。どちらも東ドイツでは重大な犯罪となる。一方で、少しずれた時間軸で進行する話があり、殺害された少女たちの物語が進行する。こちらも悲惨な話だ。体制に振り回されて人生を狂わされる。二つの時間軸が統合され、犯人は暴かれ終幕となる。その後はストーリーとしては面白くなるが、何とも後味が悪い。1975年というのは、2019年から見て、昔の話し始めではあるが、まだ歴史上の話にはならない。ちょっと前に、改めて東ドイツが存在していたことを改めて考えることとなった。 社会主義というのは、個人よりも国家が優先される体制のようだ。つまり、国家を維持するためであれば、個人を犠牲にできる。個人は尊重されるのではなく、国家を維持するための部品に過ぎないのだろう。
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ベルリンの壁が東西を厳しく二分していた時代、奇妙な状況で発見された少女の遺体。発端の謎は魅力的だし、東側の再教育施設からの脱出行にはハラハラさせられた。でも「真相」が納得いかんわ~。無理矢理不思議な状況をつくった感じ。ラストの救いのなさにもがっくり。
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