日本人入門 海外と向き合うビジネスパーソンに向けて

小倉実(著者), 神田明神

• 販売会社／発売会社: ブームブックス/三和書籍
• 発売年月日: 2017/11/01
• JAN: 9784862513090

商品レビュー

2024/09/15

■権威（天皇）と権力（幕府）を分離した二重構造。
革命による権力交代が起きても、権威である天皇制は維持され、天皇から承認される形を取ることで、中国や欧州に比べて旧体制や秩序が破壊されることなしに比較t系平和裏に政権が移行されてきた。
-->異民族同氏の衝突が前提の他国では不可能な形態。日本の独自性。

■布教を前提としない神道
神道は共同体を対象とした共通の知恵であり、自分たちの考え方を他の地域に勢力を広げよう、という思想がない。キリスト教・イスラム教のように、砂漠の厳しい環境の中での生存の知恵として発生し、厳格な教典をもつもとのとの違い。

■神との関係
キリスト教・イスラム教：神と個人の1:1の契約。個人主義のベースに。
神道：神と人は血縁関係。伊邪那美命/伊邪那岐命から派生して人間が生じてきた

■じゃんけん
じゃんけんのルールは日本がルール。コイントス（欧州/白か黒か）に比べて”愛顧”という柔軟な選択肢をも持つ。八百万の神に培われた多元的価値観と、”あいこ”の思想は”優柔不断””白黒つけたがらない”人の顔色をうかがう”特長にもつながっているか。

■勝ち負けを作らない＝継続の知恵
企業経営でも大勝ち（＝他方は大負け）をすることを戒める。微成長、なんならフラットでもいいので安定持続的に運営されることを優先する。