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世界でいちばん美しい 小学館文庫
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世界でいちばん美しい 小学館文庫

藤谷治(著者)

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世界でいちばん美しい 小学館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2016/10/11
JAN 9784094063448

世界でいちばん美しい

¥220

商品レビュー

3.2

6件のお客様レビュー

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2022/01/09

音楽に纏わる小説は、知りたくて決して解ることのできない厳しいような苦しいような側面を垣間見せる。絞り出すように書かれた随所に息を詰めながら、また、せった君の口調や折々精一杯に考えた末のことばに沁み入りながら読ませていただいた。 美しい、とは圧倒的にその世界に集中していること、それ...

音楽に纏わる小説は、知りたくて決して解ることのできない厳しいような苦しいような側面を垣間見せる。絞り出すように書かれた随所に息を詰めながら、また、せった君の口調や折々精一杯に考えた末のことばに沁み入りながら読ませていただいた。 美しい、とは圧倒的にその世界に集中していること、それは羨みとか妬みを完全に超えてただそこにある姿。生き方。 自分たちの生きた、ということが、尊い実りではなくても、大地へ落ち滲みていく一滴の雨であるように、虚しいところから目を背けないまま、美しいもの、幸福、思いやりを創造しようとするおこないが生の本質、との言葉に、思わず背を正し、深く息を吸う。 印象的なエピソード「五十の者から生まれたばかりの者へ、ずっと受け渡されてきた」一本の棒を念頭に、明日もまた。

Posted by ブクログ

2021/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

せった君と島崎哲は幼馴染であった。 せった君は音楽家、ピアニストであり作曲家、大いなる才能の持ち主。野心や、現世的な欲とはあくまで無縁で、ただ音楽と戯れ、音楽と共にあった人。 そんな彼を間近で見続けた島崎哲。せった君の音楽仲間で、最後まで彼の理解者。 けむりに魅入られ、自己正当化をとことん進めた挙げ句に破滅へ走った不協和音の津々見勘太郎はせった君を火事で消してしまう。 島崎哲と津々見勘太郎はどこか似ている。何者かになれる、ならねばならぬという青臭い思い込み。しかし、島崎が津々見にならなかったのは、幼い頃からそばにせった君がいたからだと考えられる。せった君という素直で音楽のことばかり考えるまっすぐで美しい人間の姿を見続けたからこそ、島崎は道を外れることなく成長した。 2019/06/18 13:39

Posted by ブクログ

2019/01/01

今ひとつ響いてこなかった。 社会の中で「真っ当に」に生きていく難しさ、それに対して好きなことに無欲で没頭するせった君の対比だろうか。 作中に、人を美しくする人が美しいという記載があったがそれは腑に落ちた。素直な飾らない人の前では自分もそうで居られる。

Posted by ブクログ

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