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飛翔への夢 冒険の森へ 傑作小説大全13
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飛翔への夢 冒険の森へ 傑作小説大全13

アンソロジー(著者), 佐々木譲(著者), 東野圭吾(著者), 筒井康隆(著者), 城山三郎(著者), 野坂昭如(著者)

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飛翔への夢 冒険の森へ 傑作小説大全13

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2016/02/01
JAN 9784081570430

飛翔への夢

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2021/07/14

逢坂剛、大沢在昌、北方謙三、船戸与一、夢枕獏を編集委員に迎えたアンソロジー。『冒険の森へ 傑作小説大全』第13巻のテーマは飛翔。翼あるものを主題にした小説を集めているが、編集委員の顔ぶれを見るに全体的に集まった作品はハードボイルド風味。 実はイリオモテヤマネコ発見の功労者であり...

逢坂剛、大沢在昌、北方謙三、船戸与一、夢枕獏を編集委員に迎えたアンソロジー。『冒険の森へ 傑作小説大全』第13巻のテーマは飛翔。翼あるものを主題にした小説を集めているが、編集委員の顔ぶれを見るに全体的に集まった作品はハードボイルド風味。 実はイリオモテヤマネコ発見の功労者であり動物文学の第一人者、戸川幸夫氏の『爪王』を読みたくて、掲載された資料を探して見つけたのが本書。 鷹と鷹匠の視点でその生態や往年の鷹狩りの実態を丹念に描いている。前半は鷹vs人間、後半は鷹vs狐と、それぞれの誇りをかけた死闘の描写に圧倒される動物文学の傑作だ。動物文学とはいえ、このアンソロジーに収録されたということでわかるように、ハードボイルド小説と言ってもいいほどとにかく格好良い。 秋田県と山形県の県境に聳える神室連峰。そのふところに生まれた一羽の野生の角鷹は、己の人生最後の “名鷹”を育てあげようとする老鷹匠に見出され生け捕りとなる。 鷹匠の60年間の体験と、鷹の野生の3年間。屈服させようとするものと、決して屈服しないものとの壮絶な戦いの末、鷹は豁然として鷹匠に慣れ、〈吹雪〉と名付けられる。 鷹匠によって飼い鷹として鍛えられた吹雪は、忍従の歳月を経て数多くの獲物を狩る見事な俊鷹となるが、その頃近隣の村には家畜を食い荒らす老獪な赤狐が現れ被害が拡大していた。鷹匠は吹雪を伴いこれを屠りにゆくが――。 鷹匠と鷹が信頼を築きあげるまでの烈しい葛藤と、吹雪の宿敵となる赤狐との、二度に渡る殺し合い。吹雪がそれぞれに誇りを賭けて繰り広げる闘いが大迫力で、思わず手に汗握って夢中で読みふけってしまう。 この作品を平岩弓枝氏が脚色した『爪王』が歌舞伎の演目となっている。昔の歌舞伎座さよなら公演で、中村勘九郎・七之助兄弟が演じていた。原作の骨太さを損なうことなく、それでいて壮麗な舞踏作品となっている。こちらも機会があったらぜひ鑑賞してほしい。

Posted by ブクログ

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