世の中は偶然に満ちている

赤瀬川原平(著者), 赤瀬川尚子(編者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 2015/10/24
• JAN: 9784480804600

商品レビュー

2022/01/26

「反偶然」というパワーワードが目を惹く（赤瀬川のオリジナルの概念ではないが、しかしこのような言葉とめぐり会うのもまた偶然を呼び寄せる才能の賜物だろう）。それは「偶然」をなんら神秘的なものとして過度に美化することなく、ただスプーン曲げのようにありうることとして受容する姿勢だろう。いわば世界に開かれた態度。この本の中ではファニーな偶然や夢日記が開陳される（たまたま人と会った、程度のものもあるが）。世界に開かれた、世界をまるっと肯定する姿勢に支えられたそれらの記述はとても見通しがいい。私も愛すべき偶然を求めたい

2021/11/09

「人間は常に人間の都合のいい思考世界をつくろうとしている。だから人間の秩序を外れる現象を偶然と定義づけて、自分たちの反偶然の世界を固めている。」

2021/01/09

著者　赤瀬川原平の書きためた偶然をまとめたもののようである。日々の中で漠然と過ごしてしまえば「偶然」と意識することなく日常は流れてしまうと思うが身近に起きた出来事を何かに関連づけて？取り上げることでそれは「偶然」となるようにも感じた。身の回りの出来事に敏感であり観察力があるのだなぁ〜と思う。
漫然と生きていては感じられないものが「偶然」ではないだろうか？そしてその「偶然」の事柄を結びつける能力...
なんだろう...人としての知能と生き物としての直感力？？
そんなものを持ち合わせていると「偶然」に出会うのではないかと感じてしまった。

「偶然」の出来事、その意味...
を改めて自分なりに考え直してみようと思う。
それを関連づける、関連づけたくなる何かが自分の中にあってその偶然の出来事が自分の中の何かに火をつける、あるいはスイッチを入れることにもなるのではないか？とも考えてしまう。

五感を研ぎ澄ませろ！
偶然を見つけろ！
自分の中の声に耳を傾けろ！　
そんなことを感じた。

私もぼんやりと生きているのではなく五感を研ぎ澄ませて何か自然からのメッセージを受け取って見たいと思ってしまう。夢...こちらも気になってきた...。