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死を悼む動物たち
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死を悼む動物たち

バーバラ・J.キング(著者), 秋山勝(訳者)

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死を悼む動物たち

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 草思社
発売年月日 2014/08/01
JAN 9784794220769

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商品レビュー

3.6

6件のお客様レビュー

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2020/03/10

『動物学者が死ぬほど向き合った「死」の話』を読んだ直後に読んだため、こちらの本では多くの具体例と共に動物たちが仲間の死を悼む姿が多く描写されており、とても感慨深いものを感じた。 前本や本著には、動物が仲間の死を悼んでいるというのは人間が死を悼む“ヒト”という唯一の種にならないため...

『動物学者が死ぬほど向き合った「死」の話』を読んだ直後に読んだため、こちらの本では多くの具体例と共に動物たちが仲間の死を悼む姿が多く描写されており、とても感慨深いものを感じた。 前本や本著には、動物が仲間の死を悼んでいるというのは人間が死を悼む“ヒト”という唯一の種にならないための人間による美徳に過ぎないという意見があった。科学的な証明を得られていない現在、この意見は真っ当な意見でもあり一理あるものと考えられるが、私はたとえそれが科学的に証明され得ないものであったとしても動物は(人間を含め)みな死を悼む動物ということを信じたいものだと感じた。

Posted by ブクログ

2019/06/21

動物が或る対象の「死を悼む」。これはペット愛好者の間では、自明のことかもしれない。けれども、ペットを飼わない私などは違和感がある。例えば「ネアンデルタール人が死者のために花を添えた」ということが大きなニュースになる。それは、即ち「類人猿など人類でない者は、死を悲しみ、相手を愛する...

動物が或る対象の「死を悼む」。これはペット愛好者の間では、自明のことかもしれない。けれども、ペットを飼わない私などは違和感がある。例えば「ネアンデルタール人が死者のために花を添えた」ということが大きなニュースになる。それは、即ち「類人猿など人類でない者は、死を悲しみ、相手を愛する心を持っていないし、そのための文化も発達させていなかった」という認識が前提としてあったからである。では、動物たちにはその「こころ」は無かったのか?それはキチンと科学的に検証されなければならないだろう。 著者は自然人類学学者である。「プロローグ」に結論は書かれている。「人間がそうであるように、動物も相手に愛を抱いていたから悲しむのだとわたしは考えている」(23p)科学的根拠は何か。必要条件(相手が側にいることを選んだ積極的働きかけ)と同時に十分条件(相手の死を悼む)の行動をとっているから、という点に過ぎない。著者も、これがキチンと科学的に認められた定説とは思っていない。しかし、こういう推論によってこの本の大部分は、それらの行動記録を丹念に拾うことに費やされている。著者本人も、「現時点ではまだ完璧とはいえない」と言っているように、私は著者の結論には懐疑的である。「ある」とも「無い」とも、私は言えないと思っている。 非常に多くの例が綴られる。しかし、それが本当に悲しみからくる行動なのか、愛からくる行動なのか、はっきりしない。統計的資料もない。そもそも「愛」とは何か、人間自身もまだわからないのだ。こんな言葉を、著者は意識的に学術的論文に使っているのである。 犬や猫、熊や象、チンパンジーなどの行動を記すのはまだいい。しかし、カラス、コウノトリにもそれらしき行動があると書いてほかの動物と同等の位置に置いている。脳の大きさが明らかに違うのに、そういう事をやっていいのだろうか。 承認できないのは、和歌山県太地町のイルカ漁を告発する映画「ザ・コーヴ」を無批判に受けいれる一方で、「悼む」動物の中に、豚も牛も例示しないのだ。イルカ漁を残酷と言うのならば、牛豚を食べることをどう思うのか、著書の中で一言は書かなくてはならないと、私は思う。 はっきりしているのは、「埋葬」等の著者言う所の「芸術的」行動は、ネアンデルタール人が最も古い、ということだ。それ以前の人類の遺跡からは出ていない。霊長類も動物たちも芸術的行為はしない。だからそこは、現代の人類は動物たちとは違うと、著者も認める。だからどうなんだ、ということは展開されない。 人間とは何か。ということを知るためにも、「動物たちは本当に死を悼んでいるのか」の問いそのものは重要だと私は思うが、立証されないことをダラダラと述べただけの著作であり、忘れるべき本だと思う。

Posted by ブクログ

2018/05/30

象、チンパンジー、ゴリラ、ヤギ、馬、イルカ、クジラ、カラスと多くの動物が近しいもの、仲の良いものの死を悼むという。彼らに去来するものが何か、明確な説明はできないかもしれないが、そこにある種の情動が働くことは確かなようだ。驚きの連続!

Posted by ブクログ

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