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屋上がえり ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/10/08 |
JAN | 9784480428844 |
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屋上がえり
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屋上がえり
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商品レビュー
3.7
7件のお客様レビュー
おやつの時間にちょっとずつ読み進めた。スナックみたいな軽い、でもどこか味わい深いお菓子 人は高い所に惹かれる。空に惹かれるからか、開放的な気分になれるからか 屋上から見える高所からの風景や、その場にいる人・物をつぶさに描写していく。 描写の移り変わりが、そのままその場面を見て...
おやつの時間にちょっとずつ読み進めた。スナックみたいな軽い、でもどこか味わい深いお菓子 人は高い所に惹かれる。空に惹かれるからか、開放的な気分になれるからか 屋上から見える高所からの風景や、その場にいる人・物をつぶさに描写していく。 描写の移り変わりが、そのままその場面を見てる作者の視線の流れのよう。 屋上に来る人たちは日常の一節を送る。タバコを吸う、おしゃべり、ただベンチに座る、おにぎりを頬張る。その一節を送るのに屋上を選んだひとたち。作者もその中の1人にまぎれて過ごす。観察して、ぼんやり思いを巡らして、ちょっとお酒を飲んで日常の一節を過ごす。 ただただなんでもない。ただそこにあるだけの日常。 少し気分を変えたいから私も屋上にのぼりたくなった
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屋上での一コマ。日常を書き連ねた特に落ちがあるわけでもなく、ちょっとけだるそうな感じで表現されている。あるいみいい雰囲気を持った作品だと思うが、引き込まれていく感覚はあまりなく、なんとなくけだるい午後の暇つぶしにもってこいの作品とはいえるかもしれない。
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デパートに充満する懐かしい日曜日の匂い。 胸ときめかせたレストラン街のお子様ランチ。 雨ざらしのテーブルには 切りつけられた恋の落書き。 小さな姉妹を乗せたおとぎ列車と共に動き出す屋上遊園地。 柔らかい空を行き交うカラスと 猫の足跡のような雲。 白いパラソルの下で恥ずか...
デパートに充満する懐かしい日曜日の匂い。 胸ときめかせたレストラン街のお子様ランチ。 雨ざらしのテーブルには 切りつけられた恋の落書き。 小さな姉妹を乗せたおとぎ列車と共に動き出す屋上遊園地。 柔らかい空を行き交うカラスと 猫の足跡のような雲。 白いパラソルの下で恥ずかしそうにハヤシライスを食べる少女。 夕涼みの風に揺れる屋上ビアガーデンの電球。 海の家のボブ・マーリー・ナイト。 『凛としてさすらい』 この言葉がピッタリな石田 千さん。 エスカレーターに足の指を巻き込まれ怪我をした思い出(怖っ!)や、 『人工芝に足あと』 彼女の願いを叶えてやらない若い彼氏に 辛辣な言葉で毒づく石田さんがコワい(笑) 『フラレテシマエ』 金魚すくいで手に入れた金魚を 惜しげもなくキャッチ・アンド・リリースするおっとこ前の少女と、 ビアガーデンで女を口説こうとビールをガブ飲みし、 先に酔いつぶれてしまうチャラ男との対比が面白い 『お持ち帰りせず』 など、石田さんの相変わらずの我が道を行くぶりと 鋭い人間観察には毎度驚かされます(笑) 東京タワーに灯りがつくまで 大学の屋上でビールを飲んではベンチで眠ってた話は 自らの蒼い記憶を呼び起こしてくれたし(笑) (自分の場合は授業中屋上に避難してギターを抱えながらポケットに忍ばせたジャックダニエルの小瓶をチビチビしてました笑) あと、カセットテープに時間を計算しながらお気に入りの曲を録音するのは 旅の荷造りにも似てるという一文には大いに共感したなぁ(笑) 『進化しないこと』と 『時はもとに帰らず、さきのことは考えない』というポリシーのもとにテクテク歩く 彼女の屋上探索と (とにかくそこに屋上があれば登ってみたくなるらしい笑) 東京の美味しい下町の食巡りと 様々な土地の人間観察をリズム良く記したこのエッセイ集は 読む者の視界を 屋上から見渡す景色のように 解き放ってくれる。 出てくる屋上は 丸井中野本店の屋上公園と屋上遊園地、台東区谷中の朝倉彫塑館アトリエ棟屋上、丸善ゴルファーズセンター、松屋浅草支店屋上、三越銀座店屋上、石田さんの母校である國學院大學本館屋上、池袋西武屋上、某K町団地屋上、九段会館屋上ビアガーデンなどなど。 しかし、ヒト科のメスには、 つい、ひとり群れから離れてみたくなる習性があるらしいことにビックリ。 さすらいの魂は男の専売特許やと思い込んでた自分は まだまだ甘かったのですね(笑) とにかく詳細な情景描写と リアリティある人間観察の妙に いつの間にか石田さんと同じように 東京の町を歩いている気分にさせるし、 独特のリズムを刻む文章が 慣れると妙に心地いいのです。 そして僕もまた、 石田さんの名言、 『屋上で会った人にはまた会えそうな気がする』に感化され 屋上がえりの人たちだけが浸れる オラオラ気分を味わうために(笑)、 片手に缶ビールを ポケットにはこの一冊を入れて 屋上デビューする日も近い気がする(笑)
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