海洋国家薩摩

徳永和喜(著者)

• 販売会社／発売会社: 地方小出版流通センター
• 発売年月日: 2011/04/20
• JAN: 9784861242120

商品レビュー

2011/05/31

　外様でありながら、何故、薩摩が琉球侵攻できたのか。また、薩摩がいつから東南アジアとの貿易を行っていたのかなど、これまで知らなかった「海洋国家」としての薩摩を知ることができる内容です。
　奄美に関する記述は少ない（というかほとんど無い）のですが、当初、トカラ列島を冊封制度を維持するための虚構の国として見せようと画策したことや、その虚構が崩壊した1683年が、奄美に砂糖黍の植えつけが始まった1690年の直前であるという点も興味深いです。
　このあたりで薩摩の奄美・沖縄に対する政策がほとんど決まったんでしょうか。
　また、幕末までの密貿易で、富山の薬売りを使ったり、かなり大胆なことを行っていたことなども紹介されています。