久高オデッセイ 遥かなる記録の旅

須藤義人【著】

• 販売会社／発売会社: 晃洋書房
• 発売年月日: 2011/04/30
• JAN: 9784771022737

商品レビュー

2013/08/15

長編ドキュメンタリー映画、全三部作「久高オデッセイ」の第一、ニ部（大重潤一郎監督）助監督を務めた著者によるエッセイ、民俗誌。

2000年に急死した写真家、比嘉康雄の依頼で制作した記録映画「原郷のニライカナイへ―比嘉康雄」を完成させたのち、大重監督は久高島を撮ることになった。

映画製作を通して見えてくる大重監督や久高島の姿。
人と自然との共生、と言ってしまえば一辺倒だけれど、
人が島に、地球に生きる事のひとつの形、あり方が見えてくる一冊。

2011/11/08

久高島ドキュメンタリーをとった、大重監督の弟子のエッセイ。
価値のあるのは写真だけ。
これでこの値段なら、記録映画「イザイホー」をそのまま買った方がずっといい。

何よりも不思議なのは、巫女達の写真を撮っておきながら、彼女達との間の会話、コメント、まつわる挿話がほとんど皆無に等しいことだ。
筆者が直接話した談話や紹介している逸話は、男性からのものばかり。
それも、「女は港」、海の上での漁師の自慰行為など、凡庸陳腐無用。

久高島における男性の社会的役割、という論点は非常に検討する価値のあるものだと思うが、この本に関しては、なんら新しい材料も視線もなし。