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四元康祐【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 思潮社
発売年月日 2010/03/01
JAN 9784783731726

言語ジャック

¥1,980

商品レビュー

5

3件のお客様レビュー

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2016/04/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

痛快だった 時計を分解するように パーツを並べて見るように 言葉を解体して遊び尽くせ 夢中に解体する遊びのなかで 浮きあがる恐ろしき言葉の本質 品詞とは何か 文脈とは何か 文体とは何か 比喩とは何か 言葉とは何か

Posted by ブクログ

2011/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 言葉が過剰に溢れ出してくる、そのことによって言語の表層に裂け目が生まれてくる、一言で言ってしまうとそのような形としての詩のあり方を追求した詩集だと思います。というより、そういう言語の身体性を持った人が、いかにして詩を可能にするか、という追求か。  饒舌体をもっとも得意とする人には、言語破壊の傾向がある、というのは、饒舌体はあらゆる言語領域を横断していく傾向をも有するからで、つまり、過剰な言葉は、あふれ出すためのあらゆる契機を待っている、あらゆる形式を通じて表現されたがっている。その複数の形式がぶつかり合えば、言語は認められ共有された形式を逸脱し、破壊されたものとして、表出せざるを得なくなる。  過剰な言語、形式の衝突、そして言語破壊。しかしそれは決して意味の過剰や意味の衝突のレベルによってなされるものではない。饒舌というのは、意味の過剰ではない。音の過剰なのだ。あふれ出ようとしているものは、意味である以前に、音としての言語なのである。意味は、その後からついてくる。深層としての意味は、乱れきった表層としての音韻によってかき回され、混乱し、しまいには恍惚となりながら、われわれに迫る。そうしたとき、言語の裂け目はその裂けた状態のままで縫い付けられ、われわれはそこに、そっと入っていくことができるようになるのだ。  わかりやすく言い直そう……。  音のレベルで過剰になった言葉があふれ出して形式をどんどん犯してその形式がぶつかり合って意味がふらふらしだしてそこに日常言語の裂け目ができて詩情が漂い始める。  おおざっぱに言えばこの人の詩はそうした構造を持っているものと私は解したのであって、そしてだからこそ、この詩には、日常言語があふれているのだと、そう思ったのでありました。  実は、この詩集には、びっくりするほどなじみの言葉があふれている。そしてまた、過去の詩の引用にもあふれている。だからここで試みられていることは、既知の領域を、いかにして変奏するか、その変奏の面白さで以って読者に詩を提示することができるか、ということなのだと思いました。  難しい話はいいよ……。  メリーさんの羊みたいなのがあるだけでも読んでよかったと思う。爆笑の現代詩。でも私は、「詩人だったおじいちゃんの暮らしの知恵」の最後の行に泣いてしまった。泣き笑いの現代詩。  筒井康隆と似たものを感じつつも言語遊戯という点ではさらにずっとラディカルなもので、収穫は多かったように思います。座右の書にしたい。

Posted by ブクログ

2010/05/10

頭の中がくらくらするような、揺さぶられる詩集。 新しい言葉の可能性を偏見を取り払って、作り上げたような不思議な言語感覚。 この人の言葉の使い方が好きだ。

Posted by ブクログ

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