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烏有此譚
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烏有此譚

円城塔【著】

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烏有此譚

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2009/12/18
JAN 9784062159333

烏有此譚

¥1,595

商品レビュー

4.1

24件のお客様レビュー

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2024/01/09

2冊目『烏有此譚』(円城塔 著、2009年12月、講談社) 何が何だかわからない、というのが素直な感想である。 ジャンルとしては一応セカイ系SFということになるのだろうか?取り止めも脈絡もないような話のようであり、”喪失”と”補填”、そして”誕生”を描いた正統な純文学のようでもあ...

2冊目『烏有此譚』(円城塔 著、2009年12月、講談社) 何が何だかわからない、というのが素直な感想である。 ジャンルとしては一応セカイ系SFということになるのだろうか?取り止めも脈絡もないような話のようであり、”喪失”と”補填”、そして”誕生”を描いた正統な純文学のようでもある。 本文にも匹敵する大量の注釈が空白の多い物語を埋める。その注釈の配置にも仕掛けが施されているという、ハイコンテクストな小説である。作者はちょっとどうかしている。 〈それで、何ともなるわけではないけれど〉

Posted by ブクログ

2021/06/23

【感想】 ・これは、半世紀近く前に書いたぼくの大学での卒論とそっくりやなあ。もちろん内容はまったく異なるけど注に注を重ねる形式が。ぼくは好みでランダム・アクセス可能な論文(というのもおこがましいが)を書きたかった。そういや思い出した。提出したその日に教授から「おもろかったよ」とわ...

【感想】 ・これは、半世紀近く前に書いたぼくの大学での卒論とそっくりやなあ。もちろん内容はまったく異なるけど注に注を重ねる形式が。ぼくは好みでランダム・アクセス可能な論文(というのもおこがましいが)を書きたかった。そういや思い出した。提出したその日に教授から「おもろかったよ」とわざわざ電話がかかってきてびっくりした。評論家でもある教授にとってはぼくが注で遊び的にやっちまった会話風な言葉遣いだけが不満だったようだがそれについてはぼくもちょっと取って付けた感あるなと反省はしている。本文はせいぜい原稿用紙三十枚くらいで、あとは全部注、その注、さらにその注という感じで何階層までつくったかは忘れたけど。まあ、本文がメインルーチンで、実のところサブルーチンを付けるための骨格で、本文の言葉は注を引っかける受容体で、真のメインはサブルーチン=注それぞれやった。その自分の経験から、今回はまず本文だけ読んで全体の流れを把握して、それから注をそれぞれ独立した短文として読むことにした。たぶんその読み方で正解で戸惑いなく楽しく読めた。ま、それやと詩集かエッセイ集みたいなもんやけどね。 ・本文部分は自動筆記したときの文章に似ている。その場合でも書く者の傾向とか好みとかは出はする。ちょっぴり科学というかSFの味付けがある。 ・本文は進むにつれ、普通になっていき、ちょっとつまらないような、理解しやすいような。 ・あまり意味のない文章だとは思いつつどこか納得させられるところもあり、どことなく安部公房を読んでるような気分でもある。 ・むかし、埃が主人公の小説を書いたことがあり、周辺では何書いてるのかわからんと、すこぶる評判が悪かったのだが、なんとなくそれを思い出したりもした。 ・ぼくはこういうの好きやからけっこう楽しめました。 【一行目】  末高の裡(うち)には灰が降り、僕の部屋には雑多なものが堆積していく。 【内容】 ・内容は特にない。と言ってもいいのでは? ということ自体が内容。 ▼メモ取らず読んでいるだけでヒマなので注に出てきた書籍のリストをつくってみた。抜け落ちはあると思う。 『麗しのオルタンス』ジャック・ルーボー 『がんばれガートルード』スティーブン・リーコック 『忘れられたバッハ』 『仙界とポルノグラフィー』中野美代子 『イヴの卵~卵子と精子と前成説』クララ・ピント-コレイア 『ホワイト・ライト』ルーディー・ラッカー 『あなたの人生の物語』テッド・チャン 『多面体と宇宙の謎に迫った幾何学者』シュボーン・ロバーツ 『南方熊楠英文論考』 『ブラックロッド』古橋秀之 『人類が消えた世界』アラン・ワイズマン 『秘密』フィリップ・ソレルス 『グレート・ギャツビー』フィッツジェラルド 『砂の女』安部公房 『ピエール』ハーマン・メルヴィル 「トップをねらえ!」(明確には出てないが) 『猫のゆりかご』カート・ヴォネガッド 『たった一兆』アイザック・アシモフ 『新編木馬と石牛』金関丈夫 『穴と境界~存在論的探究~』加地大介 『人口論』トマス・ロバート・マルサス 『ディアスポラ』グレッグ・イーガン 『ホット・ゾーン~恐怖! 致死性ウイルスを追え!』リチャード・プレストン 『故事新編』竹内好訳

Posted by ブクログ

2018/10/08

121:また円城文学に煙に巻かれている……! わけがわからない、でも面白い。そんな素直じゃない面白さが満載です。でもやっぱり文系なので、かなりついていけないところもあり。タイトルの読み下しが「いずくんぞこのはなしあらんや」となります、と脚注にあったときの衝撃といったら(笑) オス...

121:また円城文学に煙に巻かれている……! わけがわからない、でも面白い。そんな素直じゃない面白さが満載です。でもやっぱり文系なので、かなりついていけないところもあり。タイトルの読み下しが「いずくんぞこのはなしあらんや」となります、と脚注にあったときの衝撃といったら(笑) オススメはできないけど、くせになる面白さです。

Posted by ブクログ

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