増補版 八十歳のメッセージ

山本文子【著】

• 販売会社／発売会社: 中日出版社
• 発売年月日: 2009/08/01
• JAN: 9784885193385

商品レビュー

2012/09/14

＜特に印象に残ったこと＞
＊日本国民は、自分の国の本当の姿を知らせてもらえず、見ざる、聞かざる、言わざるの閉塞状態に置かれている。
＊うっかりホンネのことを言うと身に危険が及ぶから、事なかれ主義になってしまう。
＊小学校の校庭に薪の束を背負って、手に開き持った本を読みながら歩く姿の二宮金次郎の石像や銅像が建てられて
その姿が教育方針の象徴だった。
＊「いい子達を育てるのだから、お金に苦労しても苦労のしがいがある。幸せな母だよ」
＊「苦労は自分の心の曇りが作り出すものである。明るく生きていくには、人に対して悪感情を抱かないこと」
＊悪を正そうとする姿勢が強引すぎて攻撃的な生活や独裁精神が見え隠れする。
＊非難し正義を振りかざす人間には、用心した方が良いこと
＊穏やかな優しい心で見回すときは、物事が美しく輝いて見えてくるものである。
＊五体がそれぞれの機能を果たしてくれることを無上の喜びに思う。
＊見える幸せ、聞こえる幸せ、歩ける幸せ、などへの意識が高まるにつれて、私の明るさが増していった
＊「人を呪わば穴二つ」人を憎んだり、妬んだり嫌ったりの感情は、必ず我が身へ跳ね返ってきて、自分をも苦しめるであろう。
＊独善と排他精神から脱却すること
＊愛を核とし、ボランティア精神を軸としての活動に徹すること。
＊組織の拡大よりも、内部の浄化と昇華を図ること
＊竹内氏の文の冒頭に「＜木＞に＜気＞があるように、＜石＞にも＜意思＞がある」
＊文章短歌ともに他人の優れた作品を丁寧に読み味わってみることから始まると思う。秀作とは心に響くものという。
よい作品に共通する感性の豊かさ、観察の細かさ鋭さに注目することが大切であろう。
＊目の付け所として、ありふれていないことを発見する。人うっかり見逃すことを見つけ出す。
＊歌の中に自分の温かさ、優しさを吹き込むつもりで作る。
＊人間は体力、知力の盛んな時代には、また心の視力が未発達だ。六十や七十ではまだまだ。八十近い歳になってようやく私に見え始めたものを書いた本書である。