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クジラと日本人の物語 沿岸捕鯨再考
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京書店 |
発売年月日 | 2009/11/10 |
JAN | 9784885740589 |
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クジラと日本人の物語
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伝統的な沿岸捕鯨の歴史、民俗、文化などについて、主に捕鯨を実施していた地域に残る史料や証言をもとにまとめられた本。「物語」とタイトルにあるけれども、学術的な書物である。 日本は“捕鯨国”であり、伝統的にクジラを捕獲し、食料としていたという論法を目にすることがあるが、実際のところ...
伝統的な沿岸捕鯨の歴史、民俗、文化などについて、主に捕鯨を実施していた地域に残る史料や証言をもとにまとめられた本。「物語」とタイトルにあるけれども、学術的な書物である。 日本は“捕鯨国”であり、伝統的にクジラを捕獲し、食料としていたという論法を目にすることがあるが、実際のところ国民レベルでクジラが食べられるようになったのは戦後の食糧難時代からのことで、おおかたの日本人にとってクジラが本当に必要なのかどうか、それを考えてみるキッカケを作ってくれる本だと思う。 そもそもなんで南氷洋まで捕りに出かけるんだろうか。 シー・シェパードなどの暴挙は論外だが、あのような活動(国際的にカネが集まる)に口実を与えるのは事実だろうし、一方日本の政府担当者の(“OBの都合”も含め)利害も見え隠れする。日本が行っている“調査捕鯨”が、捕殺による影響を調べるためとはいえ年間数百頭にも上り、その肉は細々と続けられている沿岸捕鯨の市場を圧迫するほどだという。調査の科学的根拠にも疑問が呈されている。 どうも、クジラ肉そのものへのニーズとは別の動機が働いている気がする。 ちなみに日本古来のクジラ漁では、食用としてはもちろん、鯨油や工芸品用途など、その体は余すところなく使われたという。ある種信仰の対象となったことも含め、例の「マタギにとっての熊」と同様の心理が感じられるのである。
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