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人妻強奪 夫の目の前で… フランス書院文庫
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人妻強奪 夫の目の前で… フランス書院文庫

佐伯秋彦【著】

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人妻強奪 夫の目の前で… フランス書院文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 フランス書院
発売年月日 2009/08/26
JAN 9784829616659

人妻強奪 夫の目の前で…

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2015/01/12

ストレートなタイトルに偽りなしの短編集

これだけ直球ど真ん中なタイトルを冠した自信が窺える短編集。巷のNTRスキーな御仁ならば既に読了済みかもしれない2009年の作品だが、それでも敢えておすすめしたい寝取られ物語、全5編である。1編で60~70頁のボリュームがあって思いのほか読み応えがあり、官能場面も相当な興奮を誘うも...

これだけ直球ど真ん中なタイトルを冠した自信が窺える短編集。巷のNTRスキーな御仁ならば既に読了済みかもしれない2009年の作品だが、それでも敢えておすすめしたい寝取られ物語、全5編である。1編で60~70頁のボリュームがあって思いのほか読み応えがあり、官能場面も相当な興奮を誘うものだった。 第1章 菜穂子 三十四歳の秘密「夫を助けたかっただけなのに……」 失踪した妻を探す夫。その行方は理不尽で無慈悲な場所だったが、単に攫われただけでない見せ場もあって悪くない。夫からの視点で描かれるために寝取られ感はたっぷりながら話の経緯や理由などが分からず最初は「何だかなぁ」といった心持ちにもなる。しかし、それは次の話で晴れる。 第2章 清美 二十八歳の変心「見ないで、犯されて感じる私を」 全く別の話ながらその関連性が後半から透けて見え、クライマックスに至って第1章とは対の関係になっていることが分かる構成が秀逸。清美の視点で描かれることで第1章の妻(菜穂子)も同様に堕ちてしまったのかと思えば腑に落ちる趣向である。 第3章 真梨子 三十八歳の不貞「ごめんなさい、今夜は帰れないわ」 章題のように真梨子が呟く場面はないが、序盤の電車痴漢から中盤の雲行きが怪しくなる流れを経て結末に至る、つまり全編に渡って軽くミスリードされているような意外性の連続に唸ってしまう個人的本作白眉の一編。破滅的ながら被虐の美が咲き乱れる官能描写も興奮度の高いもの。 第4章 美佐子 二十五歳の痴態「嫌なのに……私は逃げられない」 この一編のみヒロインが兄嫁。正体不明の男に嬲られ、抗いつつも悶え始めてしまう姿に劣情を覚えるのはこれまでとさほど変わらないが、その凌辱者が判明し、挑発されてからの、これまでとは異なる主人公の行動が違いを生み出している。ヒロインを兄嫁にしたのも納得。 第5章 香苗 三十二歳の過去「私の恥ずかしい姿を見てほしいの」 出てくる男共の下衆っぷりで言えば本編が随一であろう。最後を飾るに相応しい外道な話だが、これはたぶん寝取られと言うより「寝取らせ」要素を軸にした『寝取らせられ』と呼ぶべきテイストではなかろうかと。 短編集なのに「章」で区切られているのは違和感もあるが、寝取られという共通のテーマによる統一性を持たせたかったものと推測する。仄暗く救いも無い話ばかりだが、それだけに路地裏でひっそり佇む徒花のごとき被虐の官能美が儚く写し出されているような、そんな気にもなった作品集だった。

DSK

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