手足なくても -中村久子の一生-

山田紘一(著者)

• 販売会社／発売会社: 東海出版社
• 発売年月日: 1992/11/01
• JAN: 9784924964044

商品レビュー

2014/09/29

子どもの日本語学校の図書館で借りました。身体障害者ではなくても、久子さんのおっしゃることがあてはまる、と思う箇所が多々ありました。例えば一番心に残ったのが、「多くの身体障害者が国からお金を受けられるようになったとはいえ、それで物心両面で果たして救われていくでしょうか。それより残っている手とか足、目や耳など生かし使っていくことが、真に人間として生きていく最も正しい方法と思います。」という言葉です。彼女は重度の身体障害者でしたが、国から一円の扶助料も受けませんでした。手足もないのに、ほとんどすべての日常的な動作を、自分でやっていました。健常者である私でさえ、「できない」と思い込んでいることがあります。そういう甘えが、かえって自分自身を苦しめているのです。自分を甘えさせないこと。それは後々の人生を良くする上でも大切なことです。

2006/01/16

人間て本当になんでもできるんです。そのことを一生懸命に生きて教えてくれた人がここにいます。幼いころに病気で両手両足を失いながらも、普通の人と同じように生きた人。他の人より努力をすれば同じようになれる、前向きな考えは心に響きました。