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黒い墜落機 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店 |
発売年月日 | 1978/09/10 |
JAN | 9784041365397 |
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黒い墜落機
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
久々に、再読!
ずっと昔、たぶんカッパノベルズ版だったのだろう。とにかく、出版直後に読 んだ記憶がある。 ずいぶんと「救い」のないお話だとおもったモノだ。 アレから何年たったのか? 今回、本書を角川文庫版で手にとったのは、理由がある。若い読者の方々には ちょっと実感できないだろうけど、...
ずっと昔、たぶんカッパノベルズ版だったのだろう。とにかく、出版直後に読 んだ記憶がある。 ずいぶんと「救い」のないお話だとおもったモノだ。 アレから何年たったのか? 今回、本書を角川文庫版で手にとったのは、理由がある。若い読者の方々には ちょっと実感できないだろうけど、自衛隊自体をマトモに話題に出来ない、そ んな次期があったりした。忌避するって感じかな?「左」がかった人たちの 中で特にそんな風潮があった。 いまや伝説となっている東京の中学校を舞台とした熱血教師を主人公とした TV「*年*組**先生」ってヤツ。その中でも番外編って感じで、そのクラ スの卒業生が自衛隊へはいるといいだして、主人公の熱血教師が血相をか えるわ、周囲が引きづられて右往左往したあげく、卒業生の入隊はナシとなり 万々歳!って感じのストーリー。 当時のぼくは、生徒たちと同年代ということもあり(**先生サイドに)感情 移入して視聴していただけあって、何かしら違和感を覚えた瞬間だった。そん な忌避する(って、そんな印象を受けたのだ)のではなく、もっとキチンと議 論してもよいのでは?そんな疑問を当時もったのを覚えている。 ずっと後年のことだけども、同様の感想を二人の作家さんがそれぞれの作品の 中で開陳されているのを発見して驚いたことがある。好きなTV番組だったの に、以来素直に楽しめなくなった、との思いも共通している。 アレからずいぶんと年月が過ぎて、「ファントム無頼」は人気作となり、吉岡 平さん、夏見正隆さん等の作品も市民権を得たようだ。 森村誠一さんの本作は、一方の端に位置している、そう僕はおもう。でもって その反対側には「ファントム無頼」なんかがあり、それらすべてを相対化した 中にこそ真実はあるのではないか? ぼくは、そう感じている。多くの諸氏に一読をお薦めする所以である。
士門
まったくの偶然に、それまでいかなる関係もなかった数人がある場所で出会い、敵や危険の前に必死の知恵をめぐらし、団結して戦うという筋書きは森村作品にしばしば見られる趣向である。出会った人たちは、前半生において傷つき、失意にある敗者であり、共通の敵や困難との戦いが立ち直りのきっかけにな...
まったくの偶然に、それまでいかなる関係もなかった数人がある場所で出会い、敵や危険の前に必死の知恵をめぐらし、団結して戦うという筋書きは森村作品にしばしば見られる趣向である。出会った人たちは、前半生において傷つき、失意にある敗者であり、共通の敵や困難との戦いが立ち直りのきっかけになるといったものだ。本書のほかに 『致死連盟』 もそれに当たる。はじめに読んだのは30年以上前のことであるが、時を忘れて読みふけった思い出があり、大人になったいま再読を思い立ったのである。 最新鋭の自衛隊機が木曽山脈山中に墜落し、自衛隊は凍りついた。単なる事故では済まされない事情があったのだ。自衛隊にとって幸いなことに、墜落地には「風巣」と呼ばれる寒村しか存在せず、村の住人さえいなくなれば事故は隠蔽できる。自衛隊中枢は全村民の抹殺を企図し、レンジャー部隊を送り込むが、新たに村に住み始め民宿を経営する夫婦と、居合わせた宿泊客5人が生存のための決死の抵抗に臨む。 ・・・とあらすじを知ると、かなり荒唐無稽な話だと思われるであろう。自衛隊が狂気の作戦を立案するに至ったのは、事故が明るみになることで、国民に隠匿しているある"秘密"が公になってしまうからだが、普通に考えれば"秘密"がバレるよりも、国民に銃口を向けた事実がバレるほうが自衛隊にとってはるかに壊滅的打撃ではないのか。とにかく自衛隊の病理が強調された作品だが、作者が熱心な共産党の支持者であることを勘案すればさもありなんか。ただ小説としてはスリルに富んでいて面白く読める。
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79061.61 不振が続く最近では久しぶりの拾いもの。四百ページ弱のぶ厚いやつを二、三日で読破してしまった。
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