やさしいため息

青山七恵【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2008/05/17
• JAN: 9784309018621

商品レビュー

2024/08/12

やさしいため息：数年ぶりに会った弟との短い生活。弟は毎日その日あった出来事を聞いて代わりに日記を書く。主人公がその日の出来事についてあまりにすらすらと嘘をつくので得体のしれない気持ち悪さがあった。
松かさ拾い：雇主の娘のために松かさを拾う。想像の中で彼氏の輪郭が歪んで像を結びそうになるのは、おそらく。
多分あまりこの作家さんが好きではない。読みやすくすらすらと読めるが、登場人物のことがどれも好きになれない。

2023/12/26

「やさしいため息」
突然目の前に。
何年も音信不通だった人間が現れたら、それだけでも驚くだろうに普通に一緒に生活しているなんて不思議な気分になりそうだよな。

「松かさ拾い」
ナッツのため。
業務外だというのに何でも引き受けていたら、お金を渡せばこれぐらいやってくれるだろうと勘違いされて余計な仕事が増えそうだ。

2022/08/23

「やさしいため息」と「松かさ拾い」の2篇が入っている本。
数年振りにいきなり現れた弟。
弟は毎晩、ワタシの日記を書く。
その日記はウソを言っても平凡すぎるくらい平凡で。
けれど、少しずつワタシの行動が変化していく。

暗いのに暖かい青山七恵さんの文体がとても好きです。

何気ない日常の揺れる気持ちが、姿が手に取るように想像できてしまう。
誰かに話すことで自分の日常を見直すきっかけになり、そこからちょっとの勇気が変化を起こす。
これが簡単なようで難しい。