代表作時代小説(28(昭和57年度))

日本文芸家協会(著者)

• 販売会社／発売会社: 東京文芸社
• 発売年月日: 1982/06/01
• JAN: 9784808830625

商品レビュー

2021/02/11

1982（昭和57）年発行、東京文藝社の単行本。22編。栗本薫『赤猫の女』比較的正統派の世話物。最後の火炙りの刑でも親分の心情が突飛。作者がいうように少し枚数が足りなかったか。藤沢周平『二天の窟』宮本武蔵モノ。剣豪を書くのはこの作者としては珍しい？　でもこの作者らしいテイスト。この巻では筒井康隆のパロディや明治中期を舞台とした『明治バベルの塔』ものまで。明治の作者の山田風太郎が時代小説？と書いているが、私の感覚でもこの時代までくると時代小説ではないような。逆に古い奈良朝を舞台だと時代小説かな、と思うが。

掲載作：『梅安雨隠れ』池波正太郎、『涙橋の女』早乙女貢、『漂〈ひょう〉』綱淵謙錠、『見事な御最期』古川薫、『赤猫の女』栗本薫、『肘女房』小島政二郎、『水馬の若武者』白石一郎、『悲歌観世音寺』杉本苑子、『時代小説』筒井康隆、『汚れた仇討』南条範夫、『明治バベルの塔』山田風太郎、『二天の窟』藤沢周平、『不忍池新景』村上元三、『祇園石段下の血闘』津本陽、『鬼の道』郡順史、『仮面の絵師』南原幹雄、『化猫武蔵』光瀬龍、『月夜の夢』伊藤桂一、『闇の音』沢田ふじ子、『辛うござる』山田正紀、『乱れ恋』梅本育子、

掲載作（続き）：『とわは与作の女房』宇野信夫、　他：「まえがき」伊藤桂一、「あとがき」武蔵野次郎、