ウルフィーからの手紙

パティシャーロック【作】, 滝沢岩雄【訳】

• 販売会社／発売会社: 評論社/評論社
• 発売年月日: 2006/11/30
• JAN: 9784566024038

商品レビュー

2023/02/03

青少年向けの本ではあるがそれ以外の多くの人達に読んで欲しい。軍用犬としてベトナムへ行った若いジャーマンシェパード混血種ウルフィーを軸に描かれるマークや彼を取り巻く人々。戦争は辛いものをいっぱい残している。

2021/02/21

ベトナム戦争に兄が従軍、そして飼い犬のウルフィーを軍用犬として提供したマークの家族の話。

人物関係がやや複雑でそこにとらわれると読みにくいが、家族や住民の意識の対立、そしてベトナム戦争、デモ運動など、様々なテーマが関わり合っており、読み手によっていろいろな感想を持つだろう。
ベトナム戦争という事実を受け止め、戦争について考える本として読むべき一冊。

日本語への翻訳の努力は理解できるが、原書で味わいたい。

2013/07/31

アメリカ陸軍の兵士としてベトナムに行ったダニー兄さんが手紙で、軍が偵察犬を必要としいていると伝えてきた。
ぼくは、飼っていたジャーマンシェパードのウルフィーを差し出すことに決めた。
大きな体で、人を喜ばせること、遊ぶことが大好きな優しいウルフィー。
人気者の兄さんが危険と隣り合わせに生きているのに感謝できず、嫉妬さえ覚えていたぼくは、ウルフィーを差し出すことでそんな罪悪感から開放されたかったのかもしれない。
そして、まもなく戦場から、手紙が届くようになった。
差出人はウルフィー。
戦場で偵察犬が直面する現実を知ったぼくは、ウルフィーを取り戻すための運動を始める。それは、ヒッピーやベトナム帰還兵を巻き込む、大きなうねりとなった──。

1967年、ベトナム戦争が泥沼化の一途を辿っていた時期のパトリオティズム（愛国心）とアメリカン･デモクラシー吹き荒れるアメリカを舞台に、13歳の少年マークがベトナムに送った愛犬ウルフィーの活動と運命、思春期の少年の成長を描く児童文学。