分水嶺 ワンツーポケットノベルス

森村誠一【著】

• 販売会社／発売会社: ワンツーマガジン社/ワンツーマガジン社
• 発売年月日: 2006/10/20
• JAN: 9784903012827

商品レビュー

2012/03/07

森村誠一『分水嶺』読了。学生時代、アルピニストとして険しい山々を制覇してきた2人の同志は、大企業の化学兵器製造と産業医という相反する人生を歩む。企業の利益追求から化学兵器や原爆の後遺症、また愛と結婚までテーマは多岐に渡る。ずっしりと重く密度の濃いものを読んだ。

2009/08/27

学生の時山仲間だった秋田と大西は卒業後、医者と化学会社の技術者として働き始める。そこで大西はガス兵器の開発を始めるが、工場から送られてくる従業員の容態に異変を感じた秋田は大西の計画を調べ始める。秋田は余命短い白血病を病んでおり、ガス兵器の人体実験者となって大西をいさめようとして死んでいく。その結果大西は独断でガスを廃棄するも、そのときはアメリカとの売買契約は破棄されて生産中止が決まっていた。そのことも知らず大西はガスの影響で廃人となり一人山へ向かう。秋田の妻が自殺したりちょっと悲しいラストだった。