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夢の奥城(おくつき) ボニータC
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夢の奥城(おくつき) ボニータC

長岡良子(著者)

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夢の奥城(おくつき) ボニータC

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 秋田書店
発売年月日 1987/11/01
JAN 9784253090889

夢の奥城(おくつき)

¥220

商品レビュー

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2024/10/30

長岡良子さんの古代幻想ロマンシリーズは大好きでほぼ読み尽くしました。日本の古代史、飛鳥・奈良時代を描いた作品です。多くの登場人物にスポットを当てて描いていて、美しい絵柄、叙情的なストーリーが大好きでした。ファンタジー要素もあります。 この作品は、天智天皇の妻・倭姫王を主人公に、...

長岡良子さんの古代幻想ロマンシリーズは大好きでほぼ読み尽くしました。日本の古代史、飛鳥・奈良時代を描いた作品です。多くの登場人物にスポットを当てて描いていて、美しい絵柄、叙情的なストーリーが大好きでした。ファンタジー要素もあります。 この作品は、天智天皇の妻・倭姫王を主人公に、2人の愛を描いた物語。倭姫王は幼い頃に天智天皇に父を殺され、最初は憎しみを抱きながら天智天皇の妃となりますが、しだいに夫を愛するようになります。子はなくとも、天智天皇は倭姫王を皇后とします。皇后となれる身分の妃が倭姫王だけだったようですが。そして、子のない倭姫王を憐んで、天智天皇は早くに亡くなった自分の娘の大田皇女の子、大伯皇女と大津皇子を倭姫王に託すのです。幸せな日々は長続きせず、天智天皇崩御。そして壬申の乱勃発。敗者側だった倭姫王の最期は正史でははっきりとはわかりませんが、作品では悲劇的な結末となっています。 この作品では子ども時代の大津皇子が登場しますが、別の作品の『眉月の誓』では、大人になって悲劇の最期を迎える大津皇子も登場します。 この時代は血縁といえど、権力争いで親子、兄弟であっても冷酷無比にならなければならなかったと思います。けれど、みな悪人ではなく心の奥底には苦しみ、悲しみが渦を巻いているのです。そんなキャラクターの心情を切々と描いた物語の中で、倭姫王は、控えめながらも芯の通った愛情深い女性として描かれています。 また、長岡良子さんは作品中に、短歌を効果的に挿入しています。これが胸にグッと残るのです。 『人はよし 思ひやむとも玉蘰(たまかづら) 影に見えつつ 忘らえぬかも』 ーー天智天皇崩御の際に、倭姫王が作った歌。

Posted by ブクログ

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